甘くほろ苦い (ページ21)

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you side

あれから控室に戻ると
一斉にみんなから大丈夫？の声

メイクもヘアセットも衣装も
全て準備も終わってるのに仕事が中断になる事に対して
申し訳なくなってすいませんと一言謝る

「Aちゃんは悪くないでしょ？」

私の元にやってきて
優しく声をかけてくれる直人さん

『....でも...「悪くないから！ね？」

頭をポンポンとされる

......これ以上優しくしないでほしい
馬鹿な私はすぐに貴方に惹かれていく

家に帰って今日のことが頭から離れない
臣くんに迷惑かけたな...メンバーにも...

とことん落ち込んでると
健二郎からの着信音

『はい』

「大丈夫か？」

『ごめんね』

「だから謝んなってお前は悪くないんやから」

『悪くなくても迷惑はかけたよ』

「迷惑なんて思っとらん......それと何かあったら俺に内緒にせんと、言うてきて。
あの時約束したやろ？」

『.....うん、ごめんね』

「ごめんねやないやろ？」

『....ありがとう』

「おう！元気出せ。お前らしくない」

『分かった。』

「なら、おやすみ」

『おやすみ』

ありがとう健二郎。

次の日メンバーがみんなでダンスレッスンをしてる部屋まで行った
私が入ると練習中のメンバーが一斉にこっちを見る

「昨日は迷惑をおかけして申し訳ありませんでした！そして、皆さんありがとうございます」

腰を90度にまげて謝った後
頭をあげてお礼を言った

1人ずつ優しく言葉をかけてくれて
メンバーの優しさに涙腺が緩くなりそうになる
ここで泣くのも迷惑になるし
グッと堪えてもう一度お礼を言って部屋から出た。

バタンと扉を閉めて静まる廊下で
我慢してた涙が溢れる
このメンバーのマネージャーになれてよかった
彼達の為に私も全力で仕事をしていこう

そう心に誓って一階の事務所に行こうと歩き出した時

「待って」

後ろから臣くんの声がしたけど
泣き顔を見せる訳にもいかず
そのまま立ち止まった