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臣side
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『...臣さん...私の事好きですか?』
エンジンがかかりきってた俺を止めれる一言だった。
このままAを俺のモノにする事だって出来るのに...
Aの人生を奪っていいんだろうか...
『...臣さん...「...ごめん、酔ってた」
好きだと言ったらお前はどうする?
困るだけだろ...
Aの上から降りて、落ちてたジャケットをAの肌けた身体にかけた。
脱ぎ捨てたシャツを羽織って一旦部屋から出た。
どこに行く宛もなく、岩ちゃんの部屋に足を運んだ。
ノックするとすぐに開いた扉の先に苦笑いの岩ちゃん。
「なんすか、その格好」
そのまま岩ちゃんの横を通り過ぎて、部屋のソファーに力無く座った。
「もう、終わったんですか?早いっすね」
笑って言う岩ちゃん。
「...んな訳。」
「...まぁとりあえずシャツのボタン止めましょうか」
岩ちゃんはそう言ってケラケラと笑った。
「...やけに嬉しそうだね」
ボタンを止めながらそう言うと
「臣さんも女に対してこんな項垂れたりするんだーってなんか、おかしくなって...すいません。笑」
「...なんだよそれ」
少し笑いが漏れた俺。
「車では抱き合ってチュッチュしちゃって、そのまま始める勢いだったじゃないですか〜」
「黙れよ...」
「この事について、触れない方がいいっすか?」
ずっと笑う岩ちゃんに不機嫌に答えた。
「察しろよ」
「俺とビーチでも散歩行きます?」
「...何が嬉しくて男と2人でビーチ歩くんだよ」
「確かに〜」
なんて笑う岩ちゃんに少しだけ心が軽くなる。
そのまま仕事の話、この先のスケジュール、他愛もない話をした後、暫く経って部屋に戻った。
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作者名:青空 | 作成日時:2024年3月26日 1時