【ヴィランズ手下】人魚姫は囚われる【ファッショナブルイースター】 (ページ7)

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5/思わぬ言葉ページ7

オー「ん〜！久しぶりにAといたらなんだかポップなアイディアが浮かんできたよ〜！こうしちゃいられない、忘れないうちに書き留めておかなきゃ！」

オーシャンは勢いよく立ち上がると、「じゃ！そういうわけで！」と残して隣の創作部屋へと飛び込んでいった。

その場に取り残されたジョーとAは突然の展開にキョトン、と顔を見合わせて明らかに困惑している。

エイト「あのポプポプ野郎………いつも急すぎんだろ」
「でも仕方ないわ、仕事でいい案が思いついたならいいじゃない！私たちも帰りましょ」

2人でオーシャンの家から出ると、少しだけ静かなその場に2人の呼吸音がやけに響いた。
先程まで騒がしかったオーシャンがいないからだろうか。2人はどこか物足りないと言うような表情で歩き出す。

エイト「あー、そういや………お前、本気で人間の世界に行きてぇのか」
「え？あ、もちろん！未知の世界だなんて誰でも憧れるじゃない！」
エイト「未知ねぇ………未知だから輝くってもんだぜ？」
「あら、そんなのわからないじゃない。もっと輝くかもしれない。」

食い下がらないAにジョーは片眉をあげた。

「ねぇ、貴方は人間の世界を知ってるんでしょう？もっと教えて」
エイト「今まで話したことが全てだよ。」
「もう！つまらないわね！」
エイト「どこぞのカニみてぇなこと言うようだが、人間の世界ってのはお前が思うほどいい場所じゃねぇ。歩くと疲れるし、臭いし、醜いし………」
「だからこそ、美しいものよ」

どれだけ強気なんだこいつは。ジョーは苦虫を踏み潰したような表情を浮かべて天を仰いだ。

ちなみにジョーの言葉に嘘偽りはない。ジョーたちの住む海の底はある程度綺麗なのだが、人間界にはゴミや色んなものが落ちており、初めて見た時ジョーは目を疑ったらしい。

エイト「……………わかった」
「？なにが？」
エイト「連れてってやるよ」
「もう、どこによ」
エイト「決まってんだろ」

"人間の世界にだよ"