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その目は私を捉えると、目を見開いた。
何故見開いたのか、それは至って単純なことだった。
最低限の動きしかしていなかった彼女が、震える手で私の目隠しを掴んだからだ。
「取ったほうがいいかい?」と聞くと、少し迷った末に彼女は首を横に振った。
そして手をもとの位置へ戻す。彼女が感情を表したのはその一瞬だけで、その後は今まで通り人形のように動かなくなった。
何だったのだろう、とダイアーさんと顔を見合わせたが、何にせよ彼女の感情はまだ死んでいなかったのだ。
安堵で笑みをもらす。食事を食べてもらい、寝るまで見守る。
まるで家族ができたようだ、と思わずこぼすと、ダイアーさんは「じゃあ貴方はこの子の兄ね、」と笑いながら言った。
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たまごさん(プロフ) - love、3行目は戯言ではありません (2020年3月21日 3時) (
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作者名：たまごさん | 作成日時：2020年3月21日 1時
