裏切り者 ☆you ページ33
『カシャッ』
カメラのシャッター音がした。
と同時に、
『プチンッ』
大切な糸が切れる音がした。
剛くんの手、すごく痛かった。
それは怒りなんかじゃ無くて、
焦りからくるものだと長年の勘でわかった。
剛「とりあえず、今日はここで待機すんぞ」
A「…ここダメじゃないの」
剛「仕方ねぇだろ、他に隠れるところないし」
A「…隠れなくても良かったのに
批判あびるのなんて慣れてる」
剛「…別にお前のためじゃねぇよ」
剛くんは口ではそう言うけど、
実際は私がお酒で捕まらないように
守ってくれたんだって、流石に分かるよ。
でも今の私には、そんな優しささえ痛いんだ。
案の定、すぐに祖父に呼ばれた。
そして真実を知らない彼は
私と剛くんを平等に攻める。
違うんだって!そう言いたいのに
剛くんは謝るばかりで、真実を伝えようとしない。
そして私は祖父に言いたかったこと全部吐き捨てて
その場を立ち去ることしかできない。
…結局は、いつまでも子供だ。
感情をぶつけることでしか
祖父に対して対抗する術がないんだから。
でも、分かってる。
逃げたって何も解決しない。
そう思ってみんながいる社長室に戻ろうとした。
すると違う部屋から聞き慣れた声が聞こえた。
健「そんなの剛が庇う必要ないよ!」
その声に私は思わず扉の前で立ち止まる。
岡田「確かに、今回は
俺もAを庇う気になられへん」
剛「庇ってねぇよ」
健「今までのAの態度考えてみろよ!
好き勝手わがままやって、
こうなるのだって当然だろ!?
少しは反省させたほうがいいんだよ!」
井「まぁ、今まで積み重ねてきたものは
なんだったんだよって話だよな、
裏切られた気分じゃん、信用してたのに」
彼らの話は、何も言い返せないくらい正しくて、
私が1番されたくなかったこと、
信用していた人から裏切られること、
それを自らしてしまったことに気付いた。
裏切り者、そう言われても仕方ない。
裏切り者になることでしか
自分の痛みを拭うことができなかった。
そして今、絶対に壊しちゃいけないものを
私は壊そうとしている。
『V6』
これだけは、守らなきゃいけない。
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ひなた★(プロフ) - blueseaさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけるだけで幸せです。更新は遅いですが、これからもよろしくお願いします。rakuragi☆です。笑 (2019年2月16日 19時) (レス) id: 6b05e6a684 (このIDを非表示/違反報告)
bluesea(プロフ) - この小説大好きです!これからも楽しみにしてます。 (2019年2月14日 20時) (レス) id: 6a3b725307 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた★(プロフ) - ぽぽにょさん» はじめまして、しばらく封印していたこの小説を読んでいただけて嬉しいです。これからもよろしくお願いします!名前違いますが本人です笑 (2019年1月5日 15時) (レス) id: 6b05e6a684 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた★(プロフ) - あやかさん» コメントありがとうございます!名前も変わって誰って感じかもしれませんが、本人です。お待たせしてすみませんでした。またよろしくお願いします! (2019年1月5日 15時) (レス) id: 6b05e6a684 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽにょ(プロフ) - はじめまして、そしておかえりなさい。この小説のファンです。ずっとお待ちしておりました!これからも楽しみにしております! (2019年1月5日 6時) (レス) id: 57c4a7bd3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:sakuragi☆ x他1人 | 作成日時:2016年3月29日 12時