ﾎﾟｹﾄﾚがﾌﾞﾗｯｸ本丸にﾄﾘｯﾌﾟした【刀剣×携帯獣】

part 3 ページ4

とある本丸

そこは審神者に酷い扱いを受け

ブラック化した本丸だった


その審神者が突然姿を消した

多分ここにいる刀剣の誰かが殺したのだろう




ここの初期刀である加州清光

ボロボロな姿で縁側に腰を下ろしていた



この世の終わりのような顔をして



すると伸び切った庭の草むらがガサガサと揺れた




五虎退の虎だろうか

そう思っていたが飛び出してきたのは

兎のような動物だった




《ブ…ブイっ？！…ブイブイ‼》


加州「うわっ？！なんだこいつ！？」




加州を見つけると一目散に駆け寄ってきては

必死に何かを伝えようとしてる




軽く手を咥えてどこかへ連れて行こうとしてる




加州「ついて来いって言ってるのか？」


《ブイ‼》





この兎…人の言葉理解してんのか！？



そしてその兎はひと鳴きするとまた茂みのなかへ走っていく





加州「あ！？待って！！」




加州は少し痛む傷のことも忘れてその兎を追いかける


それはどんどん森の中へ進んでいく


そしてしばらくすると大きな樹が

開けた場所の真ん中に立っている

その樹の根元に1人の女の子が倒れていた




人間！？

なんでこんなところに⁉




加州は抜刀しようとしたが

先ほど着いてきた兎がその女の子のもとへ走って行くと

その女の子の頬に擦り寄り

心配そうに耳を垂らしていた




この人間を助けて欲しいってことか？




今まで人間にされてきたことを思い出すと体が震える

だがよく見るとその女の子は傷だらけだった




《ブィ〜…》





白い兎が泣きそうな顔で加州を見る


そんな顔をされたら見捨てることなんて出来なくて


加州はその少女を抱き上げる




軽い…

一体こんな小さな子に何があったんだろう



すると突然少女の身体が淡く光り

加州を優しく包んでいく




加州「！？…これは…傷が治っていく！？」




優しい…暖かい光だ…




《ブイ！ブイブイっ‼》


加州「っ！？」



先にこの子だな…



加州はその少女を抱え直すと

本丸へと急いだ









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