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あんまり本は好きやない。

でもたまに息が苦しくなって、逃げ出す場所は決まって図書室やった。




誰もおらんくて、静かな其処は 学校で数少ない 落ち着ける場所。




「はぁ、だる」




そして今日も逃げてきた。


別に友達が嫌いなわけやないのに、
なんでか分からへん。






「どこかに答え書いてないんかな」




そんなのあるわけないのに、本を探す俺。



【自分が自分を見つけるために】


名前の知らん作者さん。



なにも意味なく本を取り出す。



「うっわ、埃すご、けほっ」



どんだけこの本触られてないん。




パパっと埃を祓い、本を開く。





【あなたは自分が好きですか?】



、それほど好きやないけど…

でも俺が愛さな、誰も愛してくれへんから、しゃあないねん、


好きでいてあげないと切ないやん。





つらつら書かれる活字は、頭を少し痛くさせる。
やから、途中でページ飛ばした。




【あなたは生きています。生きることがまず最初のスタート地点です。】




「なんなん、」




正直苛立った。



俺はよう、この世界から消えたいと思ってんのに、

生きることですらも辛いのに、

それはまだスタート地点でしかないん?



なぁそれやったら生きてる意味なんてあるん?





俺やない誰かもきっと毎日のように、生きてる自分と葛藤して、
暗闇をさ迷ってる。


なのに、



「でも生きなもったいないねんな…」



怒りのなかにある、寂しさに胸が締め付けられる。



するとふと目に入ったメモ用紙とボールペン。





そこに『生きるってなんやろ』、イニシャルと共に自分の言葉を書き付けた。






書けばなにか発散になるかな思うて、


でも誰も俺を助けてなんかくれへん。



なにかにムカついて堪らなくなって、
紙切れを本に挟んだ。





((流星くんってほんま優しいねんな。))




「ほんまはこんなんやのに、」




チャイムが鳴って、本を元に戻す。




そのときちょうどガラリとドアが開き、
シゲが入ってきた。





「まーたサボり」



きっと誰も本読まんやろ。



「煩いなぁ、早弁する奴よりはマシやろ?」
















やからまさか、返事が来るなんて考えてなかった。













./







評価80超え、過去最高順位7位を頂け、本当に嬉しいです。


なによりもコメントが嬉しかったです(;_;)
くれた方々、本当にありがとうございます。


これからもよろしくお願いします。

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憂雅(プロフ) - ありがとうございます!必ず読みます!! (2017年4月3日 8時) (レス) id: 43f21d8ca1 (このIDを非表示/違反報告)
涙花。(プロフ) - 憂雅さん» 了解しました。面白くなるよう、頑張って書こうと思います(^^) (2017年4月2日 9時) (レス) id: f3e5fdec58 (このIDを非表示/違反報告)
憂雅(プロフ) - やったー!!!!ありがとうございます!!1人ずつmainで、う…入って…う…どっちも見てみたい気もしますけど、入っていない設定でお願いしたいです!! (2017年4月2日 4時) (レス) id: 43f21d8ca1 (このIDを非表示/違反報告)
涙花。(プロフ) - 憂雅さん» リクエストとても嬉しいです(^^) 現在、2つの作品を書いているので、片方が完結したら書こうと思います。そこでいくつかの質問なのですが、お二人メインなのか一人ずつメインなのか、と主人公さんは事務所に入っている設定なのか、教えていただけるとありがたいです。 (2017年4月1日 21時) (レス) id: f3e5fdec58 (このIDを非表示/違反報告)
涙花。(プロフ) - はまみきさん» それは良かったです!まだまだですが、見守って頂ければ幸いです(^^) (2017年4月1日 21時) (レス) id: f3e5fdec58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:涙花。 | 作成日時:2017年1月18日 23時

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