Rくんとわたしの交換日記。【青】

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図書室での掃除は今月に入って、3回目。



あまり利用者がいないせいか床に埃などはほとんどない。



今日はごみ捨てと本棚の整理にしよう。




気のせいか先ほどよりも日が沈んできた。



早めの電車で帰れるよう頑張らねば。


外の様子を伺いつつ、本棚の前に行く。


誰も取っていないのか埃だらけの本たち。

まあ高校生には興味のないような話ばかりだし、しょうがないか。




「……あれ、ここだけ…」



【自分が自分を見つけるために】


そんな題名の本だけが、埃を被っていなかった。



なんでだろ。



不思議に思って本を棚から取る。




「、えっ」




すると、本の間から白い紙切れが落ちた。



「なにこれ、」




『生きるってなんやろ』


男性のような字で雑に書かれた一言。

最後には ' R ' という文字も。


たったそれだけなのに、
ひどい虚無感に包まれていた。



「でも…」


どうしてか
考えてしまう。

なにか分からないけど、
同じものを感じる。






「、Rくん…」



紙をポケットに入れ、

近くにあった紙にペンでRくんへ手紙を書いた。




『生きることは、ひどく怖いもの . K 』



ただ、刺激がほしくて
特別なことがしてくて、

動機はそうかもしれないけど、


なにも分からぬまま、感情のまま、紙を本に挟んだ。




誰かに言いたくて、
ずっと言えなかったこと。






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