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Episode50 ページ10

「それで、用って?」


「……用っていうか、実は聞きたいことがあるんだ」

「?うん」



中庭のベンチに二人で腰かけて、話し始める。

外は風が吹いてて寒いけど、すぐ戻れば大丈夫だよね。





「……真田、もう祓い屋の傘下からは抜けたのか?」


「!」



予想もしてなかった事を聞かれて、言葉が出なかった。



何でその話……誰かから聞いたの?誰に?名取さん、じゃないよね。






「悪い、こんなこと聞いて。先月、少し訳があって祓い屋の会合に行った時に、的場一門の人が話してるのを聞いたんだ」



先月……。名取さんの家に夏目くんが来たのを思い出した。あの時に忘れていった手紙のこと、かな。


「……その人たちは、何て?」

「『ついにAは抜けたのか。アイツが辞めるのも無理ないな』って。……だから、気になったんだ。もしかして、その中でも真田は無理してたんじゃないかって」



答えたくなかったら答えなくても良い、と夏目くんが言ってくれる。



……それだけなのに、気にしてくれたんだ。私なんかのことを。


何でそんなに優しいのかな。






「っ、無理、してたのかな。分からない。前から、やめようと思ってたんだけど、まだ正式に抜けてはないの。ただ勝手に放棄してるだけで。言わなきゃって分かってるけど、会うのが怖く、て……」





「……そうか。悪い、無理に話させて。でも、もし何かあったら話してほしい。オレに気使う必要、ないから」




教室戻ろう、と少し明るく私の顔を覗き込む夏目くん。



言葉が出なくて、私はただ頷いた。



立ち上がって、校舎内へ戻る。









……私、馬鹿だ。






夏目くんみたいな優しい人を、好きになりたかった。

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設定タグ:夏目友人帳 , 的場静司   
作品ジャンル:恋愛
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ゆり(プロフ) - うたプリ大好き?さん» また更新再開しようと思っておりますのでまた見てくださったら嬉しいです (2021年1月18日 1時) (レス) id: 89235cacbd (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - 碧月さん» ありがとうございます、返信遅れてしまい申し訳ありません! (2021年1月18日 1時) (レス) id: 89235cacbd (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています!更新停止状態のままですが更新はされるのでしょうか? (2020年10月21日 10時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
碧月 - 的場さんとの見ていて、もどかしくなる関係が好きです。 これからも応援しています!! (2020年3月8日 17時) (レス) id: aa55e63ed8 (このIDを非表示/違反報告)
RS(プロフ) - うさまるさん» ありがとうございます!また更新を再開しようと思うので、少しずつですが、待っていただけたら嬉しいです!!頑張ります笑 (2019年2月17日 16時) (レス) id: 3de94a1f42 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:RS | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年10月30日 15時

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