月曜日の１８時（赤） (ページ22)

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「きょうの昼時忙しかったすね、もうヘトヘト」

「ミナトくん毎日忙しいもんね、きょうもありがとう」

「お礼なんて！Aさんだっていつも忙しそうだし」

昼時のピークはあっという間に過ぎ去り

気づけば夕日が差し込み始める時間になっていた

いつもはほとんど気にすることなんてないのに

きょうは重岡さんが来る日だな、と
ふと時間に目を向けた

「そろそろしげさん来る時間ですね」

「そうだね」

「この間……」

「ん？」

グラスを洗いながらミナトくんの話に耳を傾けるが

やっぱりなんでもない！と、言葉が続くことはなかった

そう？と声をかけると

店前掃除してきますね、とミナトくんは店の外に出ようと
ドアを開けようとしたのと同時に店のドアが開く

「あ……しげさん、いらっしゃいませ！」

「きょうも元気やな」

若いな、と笑いミナトくんと入れ違いで
店内に足を踏み入れる重岡さん

会うのは当然、あの日以来だ

「いらっしゃいませ」

「アイスコーヒー１つ」

「かしこまりました」

いつものカウンター席に座り

いつもと同じものを頼む重岡さん

「きょうはこの時間俺だけなんや」

「はい」

「心置きなく話せるな！」

といい、ワハハと大声で笑う重岡さん

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