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第11話 ページ13

luz Side


吸血鬼のウォルピスの言葉を聞き、すぐさま手に刀を持ち戦闘態勢に入るうらさん。

まさか、本当に薬を狙ってくるとは。そこまでして吸血鬼の世界を壊したくないのか。

……でも、ウォルピスは本当に戻りたくないって思っとるんやろうか?
彼も元は人気歌い手。ラジオの放送までしていてかなり楽しい人生だったやろうに。

それ以上に吸血鬼でいる事が幸せなんやろうか……?


「俺は吸血鬼を倒す。luzは薬を守り、kainは研究室の外の人を呼んできてくれ!!」
「でも一人でこの人数を倒すのは……!!」
「良いから、早く!!」
「っ!!分かった!!」


kainは走って研究室から飛び出していった。俺はその後、扉に鍵をかけ吸血鬼が施設内へ入る事を防ぐ。kainは合鍵を持っているから大丈夫。……やと思う。

俺は不意にうらさんの方を見る。流石隊長なだけあり、うらさんはテキパキと吸血鬼達を切り裂いていた。それを見て一安心し、俺は薬がしまってある部屋の中に入り扉を閉め鍵をかける。

ここの扉は頑丈。そう簡単には壊せない。
扉にもたれかかれ安堵のため息を吐いた……その時。


「ここが薬のある部屋なんだね。どの薬が人間に戻れる薬なの?」


いきなりのあまり少し手元が狂ってしまったが、吸血鬼に小型銃を向ける。


「あぁ、ごめんごめん。いきなりだから驚いたよね。僕は確かに吸血鬼だけど、君を殺すつもりや薬を盗むつもりは無いから安心して」

「いきなり現れた吸血鬼を信じろと?それは流石にムリな話やで。ってか、何しに此処へ入ったんや」

「君達が作った薬が欲しいんだ」
「やっぱり薬を盗むつもりなんやろ?」
「違う。僕は……人間に戻りたいんだ」
「それも、結局は演技なんやろ?」

「違う!!僕は本当に人間に戻りたいって思ってる!!
……此処には僕の幼馴染がいて、今すぐにでも会いたいんだ。


___昔と変わらぬ人間の姿で」



何故だろうか?その幼馴染がもしかしたら彼女かもしれないと思ってしまった。
しかも目の前にいる吸血鬼の瞳には涙が滲んでいるように見えた。

……どうしても、嘘には見えへん。


「……数はあまり無いんやけど、一応完成品はある。ただ、まだ実験もしてないから本当に人間に戻れるかはわからへん。でも、本気で君が戻りたいのなら、一人分だけ」


そう言って、俺は棚から小瓶を取り出しそれを彼に渡す。
彼はありがとうございますと言って姿を消した。

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千冬(プロフ) - ちょこさん» コメントありがとうございます。長い間待っていただき、本当にありがとうございましたm(__)mこれからもボチボチ書いていきたいと思いますので、楽しみにして下さると嬉しいです♪ (2019年10月19日 22時) (レス) id: 524936adfc (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2019年9月5日 23時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
千冬(プロフ) - ホトトギスさん» 果たして彼は今後どうなっていくのでしょうか… (2019年3月9日 16時) (レス) id: 524936adfc (このIDを非表示/違反報告)
ホトトギス - sou… (2019年2月26日 21時) (レス) id: bf948515ff (このIDを非表示/違反報告)
千冬(プロフ) - sorasorarinrin1さん» 「あの方もこの方も登場させたい!」と思い増やしていたらいつの間にか多人数になってました(笑)でも多くの歌い手様の色々な様子を想像して書く事はとても楽しいです。応援ありがとうございます(≧∇≦)また時間が空いた時に更新させて頂きます♪ (2019年1月8日 21時) (レス) id: 524936adfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:千冬 | 作成日時:2017年10月23日 7時

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