会議-2- ページ8
☆
『投票結果が出ました』
司会者のその言葉にこの場にいる誰もが息を呑んだ。
もしかしたら、私が死ぬかもしれない。心臓がドキドキする。
嫌だ。死にたくない。生きていたい。お願い、私じゃありませんように……!!
『投票の結果、処刑されるのは……
あやぽんず*さんです』
自分じゃない。周りの皆はそれにとても安心した。しかし、一人だけ絶望的な表情をしていた。
あや「嫌だ……。死にたくない……!!」
あまりの恐怖に押し潰されるあやぽんず*さん。
ゆい「あやぽんず*ちゃん……」
あや「ゆいこんぬ!!助けて!!私まだ、まだ死にたくない!!」
ゆい「……ごめんね、助けてあげられない。私も、死にたくない」
あや「っ!!」
『それでは、処刑させていただきます』
あや「ここに居る皆……あの世から呪ってやる」
ゆい「……っ!!」
そして、司会者は彼女に手を伸ばす。すると黒い煙?ダークホールみたいなのが出てきて、彼女を吸い込んだ。
そして、何事もなかったかのようにダークホールは消え、会議は幕を閉じた。
残り 29人
Side→葉月 優
あれから数分後。泣き崩れてしまったゆいこんぬちゃんを黒雲ちゃんが付き添って会議室を出ていき、それに続いて多くの人達が出て行ってしまった。
私は用のある彼に声をかける。
優「灯油お兄ちゃんっ!!」
灯油「どうした?優」
優「お兄ちゃんの役職って何?」
灯油「俺?俺は……市民だけど」
今少し溜めたな。少し怪しいけど、まぁ良いや。
お兄ちゃんが例え敵陣だとしても、私の兄に変わりない。
そして、私の事を愛する兄は……私を殺さない。殺せない。
ならば、兄にだけ特別に教えようか。
私の''本当の役職''を。
灯油「優は?」
優「私?私はね…………
霊媒師だよ」
灯油「っ!?霊媒師?それなら既に……」
優「私は本物だよ。ただ、目を付けられるのが怖くて手を挙げなかったの。だから、あの二人の中一人は確実にニセモノが居る」
内緒だよ。誰にも言っちゃ駄目だからね!!と後押しして、私は会議室を出た。
さぁ、''彼''は私の言葉を信じるのだろうか?
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作者名:千冬 | 作成日時:2018年2月12日 12時