顔面国宝くんと顔面国宝ちゃん

とある休日 ページ10

【嫁さんが、よく夕飯を作ってくれるんですけど、作ってる最中によく＿＿】



『ねえ』



私はテレビの中の彼に話しかけた。



『帰るの遅くなる時は連絡してっていつも言ってますよね？』



【ほんと食うのが怖くて〜(笑)】



『って、返ってくるわけないですよね〜。』



午前０時、友達と飲んでくると言って夕方に出ていった彼はまだ帰ってきていない。



帰るのが遅くなる時は連絡するように、と書いてある紙をビリビリに破いてゴミ箱に入れてため息をつく。



『冷蔵庫に貼ったのが間違いだったのかな』



そう呟いてテレビを消すと、スマホがブーッと鳴った。



淡い期待を抱きながらも、スマホを手に取って画面を見ると千葉さんから電話が来ていた。



ため息をついてその電話に出ると、柔らかい千葉さんの声が聞こえた。



千葉「菊川ちゃん、夫様の許可もらえたら飲み行こ〜」



夫様って、この人結構飲んでるな。



『私の夫様なら夕方に出かけてから帰ってきてませんので許可無しで行けます、お店の名前教えてください。』



千葉「あっ、なら大丈夫。

僕今大事な時期なんで、不倫騒動はやばいんで。じゃ。」



ブチッと切れる電話。



……えっ？

終わり ログインすれば
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