ことしのサンタ当番！【妖怪ウォッチ】 (ページ4)

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第三話｢まさかの｣ページ4

｢ニャア～…行ってきます…｣

時刻は午後十時。
子供はすっかり寝静まった時間。

ジバニャンは肩を落として、寝ているケータ君にバレないように小さく呟いて部屋を後にした。

ちなみに、ウィスパーはいつも通り床に埋まって、白目で、気持ちの悪い寝息をたてながら寝てる。(笑)

ジバニャンは、サンタの赤の帽子を被っただけというなんとも雑なサンタコスでさくら中央シティに向かって走っていた。

ウィスパーの言った通り、今夜はとても寒い。

ジバニャンはウィスパーに言われてはじめて知ったのだが、今年のサンタ当番は二人いるのだそうだ。

二人が待ち合わせる場所はさくら中央シティ
である。

｢…っ、ついたニャン…｣

ぜーはーと呼吸しながらジバニャンは歩く。

｢ん？あれ｣

ジバニャンがこれから向かう場所に、
知っているのがいる。

おでこにばってんがついていて、辺りをキョロキョロ見回している。

｢＿＿フユニャン｣

名前を呼ばれたとわかると、そのおでこに
ばってんがついていて、辺りをキョロキョロ見回しているのは、フユニャンだ。

こっちをみて、笑顔で手を振っていた。

ジバニャンは手を振り返す。

ジバニャンは駆け寄って、フユニャンと
『ぱしーーん!!!!』と、タイミングよく手を合わせる。

｢フユニャン！久しぶりニャン！｣

｢ああ、そーだな!!!｣

｢サンタコスなんてして、何やってんのニャン?｣

サンタコスって言っても、サンタの赤の帽子を被っただけという、ジバニャンと同じ、なんとも雑なサンタコスである。

｢ジバニャンこそ、何やってるんだ？？｣

｢ニャ～…実はオレっち今年のサンタ当番で。
もうひとりとの待ち合わせがここでニャ。｣

｢そうなんだ。実は俺もサンタ当番でさー……｣

二人の僅か１メートル程の空間に、沈黙が漂う｡

二人が同時に叫んだのは、その一秒後のことだった。