一輪の純白のバラ ２【名探偵コナン】

５５ ページ5

貴方 side




私たちを助けてくれた女の子は明美と言って少し年下の女の子だった。そして連れて行ってくれた病院で手当をしてくれたのは明美の母……エレーナ先生だった。




今思えばエレーナ先生も同じようなことで苦労してきたのだろうなと思う。







『エレーナ先生！また零くん怪我しちゃった……！』


エ｢また？ダメって言ったでしょ？もう喧嘩しちゃ。零くんが怪我をするとAちゃんが泣いちゃうでしょう？｣

零｢だって……｣

エ｢次に怪我してきてももう手当できないよ？先生遠くに行っちゃうから｣

『え！エレーナ先生とおくに行っちゃうの……？』

エ｢えぇ。バイバイだね、零くん、Aちゃん｣







優しくてカッコイイエレーナ先生はその言葉の通り消えてしまった。どこに行ったのか、何をしているのか……それを知ったのは皮肉にも組織に入ってからだった。




そしてそれから割とすぐだった。明美と再会したのは。彼女は私に気がついていなかったが……









そしてエレーナ先生がいなくなって1年もしないうちに彼……ヒロに出会ったのだった。




彼もまた、からかわれている私たちを助けてくれたのだ。

５６→←５４

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す