京都府警のお人形警部【名探偵コナン】

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貴方 side


『結婚は無理かな……』

あからさまにしゅんってせんとってや……

『結婚は無理やけど、姉やと思ってくれてええよ？』


紅｢ほんまですか……？！｣

『えぇ』

可愛らしいわぁ……妹がおったらこんなんやったんかな……


『紅葉ちゃん、百人一首やってはるやんな』

紅｢えぇ。知ってくれはったんですね｣

『有名やもん』

私百人一首は小学校以来やってないからあんなに早う取れんのすごいわぁと言うと

紅｢ほな、一緒にやりまへん？｣

『え？紅葉ちゃんの相手にもならへんよ』

紅｢うちはA姉様とやりたいんです……！｣

とまぁあっという間に百人一首をやる流れになって

札の前に正座する

紅｢なんか覚えてはるものあります？｣


覚えてるもの……

あ、


『玉の緒よ 絶えなば絶えね ながらへば
　しのぶることの 弱りもぞする』


確か意味は……

私の命よ、絶えるなら絶えてしまえ。このまま生きながらえていると、耐え忍んでいる私の心が弱くなってしまい、自分一人の心に秘めている想いが、人に知られてしまいそう……みたいな

紅｢恋の詩ですか……｣

『……えぇ』

紅｢A姉様は恋してはるんですか？｣

『……そうね。伝えれへん相手に報われへん恋をしてもうたんよ』

紅｢……｣

『紅葉ちゃんは？』

紅｢え……？｣

『紅葉ちゃんは恋してへんの？』

そう聞くと紅葉ちゃんは少し照れくさそうに一枚の写真を見せてくれた

『……服部くん……？』

そこに写っとった少年は見覚えのある顔やった

紅｢知っとはるんですか……？｣


『前に事件でね……』

紅葉ちゃんは初めて服部くんに会った時の話をしてくれた

『そうなんや……』

紅｢えぇ……ほな、始めましょか｣

『せやな』







結果、惨敗


いや、勝てるとは思てへんかったけど……

紅｢ほんまに小学生以来なんです？｣

『え？そうよ』

紅｢全然思えへんかったわぁ……楽しかったです｣

『私も……あ、そろそろ帰らんと……ほな、おおきに』

片付けをして屋敷を出る

紅｢あ、あの……『またやろな。今度はもう少し取れるようにしとくさかい』はいっ……！｣


可愛らしい子やねぇ

紅｢ほんならまた！｣

『ばいばい』



充実した非番でした。

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