051___F ページ3
.
何となく俺も眠くなって、ベッドへと戻る。
昨日同様隣で寝てやろうとAのベッドに手をかけて、気づく。
泣いているのだ。
確かに寝てはいるが、頬には一筋の線が出来ている。
ふ「...A?」
「...、ぱぱ、まま、」
ふ「...Aちゃん、」
「だめ...、...だめ...」
頻りに両親にだめ、と呼びかけるA。
そう言えばAの家族の話は聞いたことがないが、何かあったのだろうか。
...まぁ14から夜の仕事をしている時点で少し複雑なのは察していたが。
ふ「...大丈夫よ、俺がついとう」
そう言って抱きしめると、小さくて白い手が、弱々しく俺の背中に回された。
別に、今すぐなんて言わない。
ゆっくり、ゆっくり。
Aのペースで、Aの事を知れれば、俺はそれでいい。
...でも、Aが俺のもんになった時は絶対に泣かせん。
幸せで幸せで仕方なくて、一生笑っていられるような人生にしたるけん。
ふ「...好いとうよ、A」
「...絃歩」
ふ「え、」
不意に名を呼ばれ、反射的に身体を反らしてしまう。
ふ「嘘やん起きとったん、」
「いいから。...お願い、もう少しだけ」
そう言って回した手でぎゅ、と俺の服を掴み、俺の肩を濡らした。
.
161人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
r(プロフ) - 白兎さん» ありがとうございます( ; ; )作らせて頂きます、、! (2020年6月24日 2時) (レス) id: ecf8a734f9 (このIDを非表示/違反報告)
r(プロフ) - こゆみさん» ありがとうございます( ; ; )作ろうと思います、、お時間あったらぜひ見てください( ; ; ) (2020年6月24日 2時) (レス) id: ecf8a734f9 (このIDを非表示/違反報告)
白兎(プロフ) - 番外編、、見たいです!作ってください!待ってます! (2020年6月23日 20時) (レス) id: b7e0b01a02 (このIDを非表示/違反報告)
こゆみ(プロフ) - お疲れ様です!楽しませてもらいました!もし負担でなければ番外編楽しみにしてます! (2020年6月22日 16時) (レス) id: c029167d1f (このIDを非表示/違反報告)
r(プロフ) - (´???`)ぬんさん» ありがとうございます、、!作ります、、!( ; ; ) (2020年6月22日 11時) (レス) id: ecf8a734f9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:r | 作成日時:2020年6月18日 1時