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「ママ、見て」
そう言って、振り向いた母の前でくるりと一周してみせる。
まぁ、と笑顔を浮かべるのは母の城宮
海「Aも上手になったのねぇ。そうだ、今日はAの好きなシチューなの、着替えてらっしゃい」
「本当?やったぁ!」
母のシチューはこの世のどんな食べ物よりも美味しくて、子供の頃からの大好物だ。
ヘアアレンジも褒めてもらい、今日は大好きなシチュー。
気分は上々で、さっさと制服から部屋着に着替えて食卓へと戻る。
6畳の狭い部屋の中には所狭しと家族の写真が並べられている。
決して裕福とは言えないが、頑張っている母と父の背中は輝いていた。
「ねぇママ、パパは?」
海「...パパは今日は遅いみたい。先に食べちゃいましょ」
「ふぅん...出来たてが美味しいのにね」
そう言って笑うと、母は安心したように笑う。
暖かい湯気を立てたシチューを平らげ、ホットミルクに砂糖を落としてかき混ぜながら母との談笑を楽しむ。
今日学校であったこと、好きな子の話。
時間を忘れて楽しんでいたその夜の事だった。
父が傷だらけで帰ってきたのは。
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r(プロフ) - 白兎さん» ありがとうございます( ; ; )作らせて頂きます、、! (2020年6月24日 2時) (レス) id: ecf8a734f9 (このIDを非表示/違反報告)
r(プロフ) - こゆみさん» ありがとうございます( ; ; )作ろうと思います、、お時間あったらぜひ見てください( ; ; ) (2020年6月24日 2時) (レス) id: ecf8a734f9 (このIDを非表示/違反報告)
白兎(プロフ) - 番外編、、見たいです!作ってください!待ってます! (2020年6月23日 20時) (レス) id: b7e0b01a02 (このIDを非表示/違反報告)
こゆみ(プロフ) - お疲れ様です!楽しませてもらいました!もし負担でなければ番外編楽しみにしてます! (2020年6月22日 16時) (レス) id: c029167d1f (このIDを非表示/違反報告)
r(プロフ) - (´???`)ぬんさん» ありがとうございます、、!作ります、、!( ; ; ) (2020年6月22日 11時) (レス) id: ecf8a734f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:r | 作成日時:2020年6月18日 1時