お迎えです。２

０６１___Ｆ ページ13

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｢で、この家具はどうするの？一応必要最低限は揃ってるんだからこれにプラス新しいのなんて大変な事になるけど｣

ふ｢さっきの店の人が持ってってくれるらしいっちゃん｣





ふぅん、と一つ返事を残して、タバコに火をつけるA。



...今日の朝のこと。

今なら聞けるかも、なんて思ってしまった。





ふ｢なぁ｣

｢なによ｣

ふ｢朝の事｣





そう言いかけると、Aの眉間にグ、と皺が寄った。



あまり触れられたくない部分ではあるのだろう。

それでもどうしても、知りたいが勝ってしまう。





｢...謝ったじゃない。忘れて｣

ふ｢...なぁ、大丈夫なん？｣





Aは、何も言わなかった。



俺を横目に見て、軽く鼻で笑っただけ。

久々に、強気なAを見た気がした。





｢アンタに心配される程私って弱い？｣

ふ｢...俺の前くらいそのまんまでいて欲しいだけやけん｣

｢...俺の前って、アンタは私の何なの？｣





核心を突かれたような気がして、息が詰まる。



そうだ、俺は何を考えている？

俺とこいつはただの客とキャスト、少し一緒にいたくらいで俺はこいつに何を出来た？

俺はこいつのなんなんだ？





ふ｢...悪い｣

｢...別に｣





それだけ言って、Aはタバコの火を揉み消した。





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