Ep.37＿B06-32 ページ31
翌朝。
「追手はいない。行こう」
地下トンネルから顔を出し、ソンジュが安全を確認した後地上に這い出る。
この森に入って6日。
ようやく、出口だ。
「この先、南へ下れば、お前達が目指す場所」
B06-32…！
「やだやだやだぁ、ムジカやだよぉ」
「やっぱりお別れなんてイヤ」
「もう少し一緒にいられない…？」
弟妹たちがムジカに抱き縋り口々に言う。
「甘えちゃダメだ」
ムジカに集っていた子たちの頭に手を載せ、レイが言った。
「二人には二人の行き先がある。
俺達も自分達の力だけで生きていけるようにならないと」
「大丈夫。
荒野を歩いている限りは"鬼"に出くわすことはない。
上手く行けば今夜には"ミネルヴァさん"に会えるさ」
ソンジュが安心させるように子供達に告げ、彼らの気も多少なりとも収まった。
「間違っても森や水辺に近づくなよ。絶対にだ」
「……ハイ！」
半分…いや、ガッツリ脅すような声でソンジュに言われ、敬礼までしてラニ達が答えた。
あの様子じゃあ、誰かが行こうとか言っても死ぬ気で止めそうだ。
「……」
ふと横を見れば、笑顔を浮かべながらも何かを言いたげなムジカ。
こちらの視線には、多分気づいていない。
「気をつけてな」
『うん…ありがとう、ソンジュ』
一週間にも満たない付き合いとは到底思えないほど、ひどく優しい声に、A達も自然と表情が緩む。
「元気でね…みんな。どうか元気で」
少し離れた場所で、ギルダ達と抱擁を交わしていたムジカも、名残惜しそうにそう言った。
それぞれ別れの挨拶を交わし、涙目になったり笑ったり表情筋をフル活用していると、
先程まで口数が少なかったムジカがエマのほうを向き、ソンジュ達に背を向けて歩き出した。
「…ムジカ？」
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篠瀬(プロフ) - しゅーさん» 本当だ…！コメントに加え教えていただきありがとうございます！訂正致しました。返信も遅くなってしまい、申し訳ありませんでした… (1月9日 21時) (
レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
しゅー(プロフ) - とてもおもしろいです！でもEp37の・2個目の、ザッツライトはLのLightじゃなくてRじゃないでしょうか！それだけ気になったのでコメントさせていただきました！すごくせっていすきです！！ (11月21日 1時) (レス) id: 3ac2e26472 (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬(プロフ) - 返信が遅くなってしまい申し訳ありません…！コメントありがとうございます！読者様の存在が、更新の大きな励みになります！ (6月18日 13時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
レイ好き - 最高です！！2023 年にもなるとなかなか約ネバの新小説が無かったんですが現代進行形で投稿されてて感動しました…！続き頑張ってください！ (2023年2月8日 19時) (レス) @page1 id: 8ac00127f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠瀬 | 作成日時：2022年11月29日 8時
