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「具合が悪なったなら、早言わんかい」
『？！』
伏し目がちの瞳が見開かれ、珍しくAが動揺顔になる。
『ギ……ギルダ…サン？』
彼女の圧に思わずさん付になってしまう。
華奢な肩を掴まれ、Aは目を逸らそうとするも阻まれる。
「いい？倒れるまで我慢とかダメ。絶対ダメ！」
『…うわあ』
「返事は？」
『ハイ』
「大体Aはいつだって無茶がすぎるのよ！
耳切るのだって当初の計画にはなかったし、死んだら終わりじゃ無茶しすぎんな！」
『えぇ…いや、でもほら…』
「【でも】じゃない」
『ひぇ……』
「言われてる言われてる」
いいぞ、ギルダ。もっと言え。
他人事のように笑っているレイと、苦笑いしているエマ。
が、弟妹たちは鋭かった。
「二人もだよ」
「「…ん？」」
突如自分へ向けられた矛先に、たじろぐ二人。
「レイ、オトリになってたって聞いた」
「いや、あれは、な？」
「エマも、二人を探しに行くのはいいけどもう少し装備していってよ！」
「あ〜あれは…」
「レイはあのトカゲみたいな鬼も一人でやっつけようとしたんでしょ！」
「あれも、ほら、な？」
「追手相手に鬼ごっことか正気!?」
「追手いるのに突拍子もない方向に走ってくとか正気!?」
『正気じゃない』
「オイお前まで頷いてんじゃねぇよA」
ちゃっかり混ざるAへのツッコミも忘れないレイは流石である。
『レイは目を離すとすぐ死のうとするからねえ』
「またかよ」
「いや待て待て待ておれは＿＿」
「はいじゃあソンジュに聞いてみよう」
「あれは10：0で死んでた」
「ほらぁーー」
「オーイ!!」
「死なない。死なないから…！」
弟妹たちの声に慌てて返すレイ。
「……心配したんだよ」
年長者3人の、瞳が揺れる。
「A達が心配してくれるのと同じように、今回俺達みんなすげぇ心配したんだよ」
「うん。ギルダもアンナも泣きそうだった」
「助けが要るならそう言って。辛かったら言って。我慢しないで」
「私達だって頑張るから…何とかするから。
危なかったらまず自分が逃げて……お願い」
「お願いだから、自分を大切にして」
「私達のことを大切に思ってくれるのは嬉しいけど、A達だって同じように大切な家族なのよ？」
「だから…お願い」
ギルダの声に、静かな、しかし慈愛に満ちた声でエマが答える
「……ごめんね。ありがとう、皆」
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篠瀬(プロフ) - しゅーさん» 本当だ…！コメントに加え教えていただきありがとうございます！訂正致しました。返信も遅くなってしまい、申し訳ありませんでした… (1月9日 21時) (
レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
しゅー(プロフ) - とてもおもしろいです！でもEp37の・2個目の、ザッツライトはLのLightじゃなくてRじゃないでしょうか！それだけ気になったのでコメントさせていただきました！すごくせっていすきです！！ (11月21日 1時) (レス) id: 3ac2e26472 (このIDを非表示/違反報告)
篠瀬(プロフ) - 返信が遅くなってしまい申し訳ありません…！コメントありがとうございます！読者様の存在が、更新の大きな励みになります！ (6月18日 13時) (レス) id: e526e5a105 (このIDを非表示/違反報告)
レイ好き - 最高です！！2023 年にもなるとなかなか約ネバの新小説が無かったんですが現代進行形で投稿されてて感動しました…！続き頑張ってください！ (2023年2月8日 19時) (レス) @page1 id: 8ac00127f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：篠瀬 | 作成日時：2022年11月29日 8時
