記憶、そして願いは現実に。 ページ17
どれだけ何をしても彼女はひらひらと避けた。
ゾムはその感覚に既視感を覚えた。
然しそれを否定する脳は危機管理能力が強い。
…否、心が弱いだけなのかもしれない。
いや、まさか。そんな訳ない。
彼女がここにいる、なんて。有るわけがないと。
過去を、現実を、見させられるなんて、嫌だから。
逃げているだけなのかもしれない。
そんな弱者の逃げ道はゆっくりと塞がれていった。
＿あの時、彼女は死体だったんか？確認せぇへんかったん？
…確認なんてしとらん。彼女が体に纏うその赤いモノが"それ"を物語っていたから。
＿ソレは本当に彼女のものだったか、調べたのか？
…調べ、とらん。…っでも！傷が多くて、だから、きっと…
その傷の正確な量は？深さは？多かっただけであんまし血出てなかったかもよ？
……、っ！！
きっとその現実から、目を離してしまっていたのかもしれない。
とっくのとうに、気づいていたのに。
手を解いたからって理由をつけて、逃げていたのかもしれない。
アイボウを、ミハナしたという事実カら、ね？
心がズキズキと痛んで、キリキリと締め付けられて。
顔が真っ青になったゾムを見て、彼女はそっと手を伸ばした。
『…大丈夫ですか。早く城に帰りましょう。』
＿メル、大丈夫？早く基地に戻ろうか。
記憶の中でそっと細められた彼女の笑顔が、思い出せない。
思い出せない、思い出せない、思い出せない、思い出せない…
ちがう。
おもいだしたくない。
顔が酷く…酷く、歪むのがわかった。
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りん - 面白いです (2022年9月14日 20時) (
レス) @page16 id: eecc65c507 (このIDを非表示/違反報告)
病(プロフ) - 突然の4000hitに頭が追いつかない（元）有です。はい。 (2019年11月11日 6時) (レス) id: 4b2e8f3d03 (このIDを非表示/違反報告)
有(プロフ) - アカ移行します！！この作品と、顔の見えない彼女のサブ作者が移行先です！！！！！！ (2019年11月9日 19時) (レス) id: 809a57d1b1 (このIDを非表示/違反報告)
有(プロフ) - ネズミさん» ありがとぉぉぉぉぉぉ！！ (2019年8月14日 17時) (レス) id: 809a57d1b1 (このIDを非表示/違反報告)
ネズミ(プロフ) - おめでとおおおおおおおお！！ (2019年8月14日 17時) (レス) id: 594656272c (このIDを非表示/違反報告)
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