天使のような君 (ページ13)

今日:2 hit、昨日:7 hit、合計:108,962 hit

１３ページ13

無理、どうしよう

振り返るのが怖くて、下を向いたまま挨拶をした

サリ「Aちゃん、テヨンのベースだけ済ませといてもらっていい？」

「え？、、あ、、、は、はい！」

サリ「その後から、私が引き継ぐわ〜」

「わかりました！」

わかりました、とは、言ったものの、、、、

鏡の前に座って携帯を見ているテヨン

むり、、いけない、、、

でも、だめだ

流石にしっかりしないと、

ここまでくると、無になるしかない

テヨンの前に立って、ブラシを手に取った

「失礼しま、、、す」

う、うわ、、、肌綺麗

やばい

綺麗すぎない？

いつも画面越しに見ている人をメイクしているということに、頭がおかしくなりそうになる

テヨン「あの、」

「は、はい！？」

やばい、なんかミスったかな？おかしなことしちゃった？

テヨン「初めまして、ですよね」

「あ、、、はい！そうです。

〇〇さんの代打で、今日から入りました。よろしくお願いします！」

テヨン「よろしくお願いします」

、、、感動した

やっぱり、この人はリーダーだ

泣きそうになった

それからもテヨンは私が緊張して手が震えていることに気づいたのか、

緊張を紛らわせようといろんな話をしてくれた

「昨日フィギュア開封したら、欲しかったキャラクターが出てきた」
「今日の朝、ジャニの淹れたコーヒーを飲んだら苦すぎた」
「ユウタの新しい髪型がかっこいい」

テヨンのしてくれる話は全部面白くて、いつも画面越しに見ているお茶目なテヨンそのままだった

ユウタの髪型が変わったと聞いた時に、

「ユテ！！！」って叫びそうになったし、危うくオタクを発揮しそうになったけど、、、

心の中でだけ暴れて、平然を保ち、なんとか乗り切ることができた

「サリさん、終わりました！」

サリ「おっけ、ありがとう！あとは代わるわ」

ふぅ、、、緊張した、、、、、

これで一安心。

と思ったのも束の間。

サリ「隣の楽屋で、ジョンウのベースもしてきて」

、、、、、無理。

キャパオーバー。

テヨンひとりでもおかしくなりそうだったのに。

頭がパンクしそう。