僕はまだ君を愛さないことができる。３

君ありて幸福 ページ19

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翌朝、目覚めると部屋の花瓶には赤いチューリップがあった。


これは夢じゃない。


ふっかの恋人に…なったんだなぁ…


私は喫茶店に向かい、昨日のことを翔太に報告した。


渡辺「それで、付き合うことになったと」


『えへへ////(笑)』


私は照れる。


渡辺「きっしょ」


『おい』


渡辺「まぁ、よかったな」


『翔太には、たくさん迷惑かけました』


ぺこりと頭を下げる。


渡辺「まじでその通り。俺がお前らくっつけんのにどんだけ苦労したと思ってんだよ」


『本当に、感謝してる(笑)』


渡辺「今度2人で焼肉奢れよ」


『もちろん！(笑)』


渡辺「…でもなんか、寂しくなるな」


そう言って窓の外を見た彼の横顔は、どこか憂いを帯びていた。


『これからも私たち3人は仲良しだよ。それは変わんない』


渡辺「それはわかってるけど、なんだかな」


『…？』


渡辺「いいか、これからはもうふっかと喧嘩しても俺ん家に来るなよ」


『どうして？』


渡辺「お前とふっかが付き合ってる以上、それはできないだろ」


『…そっか、そうだよね』


渡辺「電話ならいくらでも聞いてやるから、無理はすんなよ」


『翔太ってさ、口は悪いけどいい奴だよね(笑)』


渡辺「バーカ、今さら気づいたか(笑)」


私たちは笑い合った。


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