透明なラベンダー。３ (ページ5)

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午後。

渡辺「A」

『はいっ』

渡辺「今から会議で外に出るが、お前も行くか」

『行きます！』

渡辺「じゃあついてこい」

『はい！』

ササッと準備をし、ホワイトボードに行き先を書く。

コピー機のそばにいたラウールくんが私に言う。

ラウ「Aさん、いってらっしゃい(笑)」

『いってきます(笑)』

渡辺「早くしろ」

『すみません！』

会社を出て、近くのビルの会議室で取引先と会議をした。

渡辺さんはテキパキと話を進めていく。

さすがだな。

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会議が終わり、会社に戻る途中でラッピングされたハンカチを渡す。

『あの、これ』

渡辺「ハンカチ？」

『渡辺さんに似合う色とデザインを選びました(笑)』

私が渡辺さんに選んだのは、爽やかなブルーのハンカチ。

『2年前、新しいの買って返せよって言ってたじゃないですか』

彼は目線を斜め上に向け、少し考えたあとで言う。

渡辺「ああ、そんなこともあったな」

『渡すのが遅くなってしまいましたが』

渡辺「冗談のつもりだったけど、本当に買って渡すとはな」

彼はハンカチを受け取る。

渡辺「ま、ありがたくもらっておく」

『使ってくださいね！(笑)』

渡辺「それは考える」

『え〜』

渡辺「さっさと戻るぞ」

『はい(笑)』

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