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仕事を終え、エレベーターに乗ろうとする。
先に乗っていた深澤さんが気づき、ドアを開けたままで待ってくれた。
『あ、すみません』
深澤「お疲れ(笑)」
『お疲れ様です』
外は雨。
深澤「最近雨が多いな」
『ですね…よいしょ、っと』
傘を開くにも一苦労だ。
深澤「火傷、痛い?」
『少し、』
深澤「カバン持とうか?」
『重いですよ』
深澤「カバンひとつ増えたくらい大丈夫。俺以外と力あんのよ?」
『えー(笑)』
深澤「えーってなんだよ!(笑)」
持ってやるから、と彼が私のカバンを持つ。
深澤「こういうときは周りの誰かに頼ればいいんだよ」
雨の音に混ざり、彼の優しい声が聞こえる。
深澤「そうだ、覚えてる?」
『?』
深澤「今度どこか遊びに行こうって話」
『…覚えてます!』
私は顔を上げる。
傘で半分顔の隠れた彼がふっと微笑む。
深澤「よかった、忘れられてるのかと思った(笑)」
『忘れてなんてないです!』
私はずっと…
深澤「じゃあまた連絡するから、いつ行くか決めよう(笑)」
『はい(笑)』
駅に着く。
深澤「カバン、少し雨で濡れちゃった。ごめんね」
『平気です。ありがとうございます(笑)』
深澤「じゃ、また明日ね(笑)」
彼は手を振り、改札を抜ける。
私も彼の後ろ姿を見つめたあとで、改札を抜けた。
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作者名:ayane | 作成日時:2021年9月24日 13時