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深澤「…はじめから、気づいてた」
目黒「はじめから気づいてて、Aの心を弄んだってことですか」
深澤「…言い訳はしない」
目黒「アイツがどんな気持ちで深澤さんを…!」
彼はグッと拳を握り、俯く。
目黒「…2人のことですから、俺が出る幕はないのはわかってます。でも、Aはきっと、傷ついたままここを離れることになる」
深澤「…」
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翌日、俺は彼女と行った水族館の写真をスマホで眺める。
彼女とのデートは本当に楽しかった。
渡辺「それ、Aと行った場所だろ」
深澤「…ああ」
渡辺「どうして知ってるのか聞かねーのか」
深澤「…いや、いい」
渡辺「じゃあ聞くが、なぜ手を出さなかった」
深澤「…」
渡辺「普段のお前なら、とっくに手を出してただろ」
深澤「あんな女の子は、はじめてだった。素直で、純粋で、俺にはあまりにも眩しかった」
渡辺「…なんだそれ」
深澤「もったいなさすぎるよなぁ、俺には」
俺みたいな男が、彼女を幸せにはできない。
渡辺「…だからってアイツの気持ちはどうなるんだよ」
深澤「…」
渡辺「アイツはお前が好きなんだぞ!なのになんで傷つけてまで…!」
あの夜の彼女の泣き顔を思い出す。
深澤「…俺はさぁ、真面目な恋愛ができねーんだよ」
渡辺「そんな理由で片付けんなよ!」
深澤「…悪い。この話は終わりにしてくれ」
渡辺「ふっか!」
俺は翔太の制止を振り切り、その場から離れた。
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作者名:ayane | 作成日時:2021年9月24日 13時