透明なラベンダー。２ (ページ21)

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目が覚めると、朝になっていた。

深澤さんはまだ眠っている。

『深澤さん、深澤さん』

身体を揺らして起こす。

深澤「ん…？」

『朝です』

深澤「…あぁ」

彼は起き上がり、服を手に持つ。

深澤「シャワールームで着替えてくる」

彼が着替えているうちに、私も着替える。

ベッドに座っていると、彼が戻ってきた。

…気まずい。

深澤「そろそろ出ようか」

『はい』

外は朝の光が眩しかった。

駅に向かって、彼の少し後ろを歩く。

深澤「…あのさ、本当にごめん」

『いえ、そんな…私の方こそ困らせるようなことして…』

深澤「でも俺は、Aさんとの関係が悪化したとは思ってない」

『はい、これからも先輩後輩としてよろしくお願いします(笑)』

深澤「うん、よろしく(笑)」

駅に着く。

深澤「昨日撮った写真、あとで送るよ」

『私も送りますね』

深澤「じゃあ(笑)」

『はい(笑)』

私たちは手を振って別れた。

電車に乗り、家に帰る。

スマホを見ると、深澤さんから写真が送られてきていた。

水族館で撮った、水槽の写真。

2人で撮った写真。

画面にポタポタと涙が落ちる。

『…っ』

それから声をあげて泣いた。

こうなってしまうことなんて、わかっていた。

だけど、私は彼を好きになってしまった。

気持ちを止めることなんて、できなかったんだ。

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