透明なラベンダー。２ (ページ3)

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目黒「で、火傷して病院に寄っていて遅刻したと」

『…はい；』

目黒「ほんと危なっかしいよな」

『うぅ…；』

目黒「ま、なんでボーッとしてたのかはあえて聞かないけど」

『深澤さんのことじゃないからね』

目黒「何も言ってねーだろ」

『だって本当に違うもん』

目黒「急に泣き出したときは驚いたけどな」

ハッと思い出し、小さくなる。

『その節はご迷惑をおかけしました…；』

目黒「別にいいけど、あんまり本気になりすぎない方がいいと思う」

『本気じゃ…ないよ』

目黒「深みにはまると抜け出せなくなるぞ」

『…』

わかってる。

それは私が一番、わかってるはずなのに。

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社員食堂で、私はトレーを持って並ぶ。

深澤「Aさん」

その声でドキッとする。

『深澤さん、いつも外で食べてるのに珍しいですね』

深澤「んー、今日は社食の気分！(笑)」

彼はそう言うと、自分のトレーを取る。

深澤「Aさんのトレーもかして、俺が持つよ」

『そんな、自分で持てますから』

深澤「なーに言ってんの、左手包帯でぐるぐる巻きじゃん」

『これはその…大した怪我じゃないですし』

深澤「いいから、Aさんは座ってて」

席に着き、しばらくすると深澤さんが私のランチを持ってきてくれた。

『ありがとうございます』

深澤「いいってことよ(笑)」

今だけは、彼の"特別"になっている。

こんなことで喜ぶ私は、なんて単純なんだろう。

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