透明なラベンダー。２ (ページ31)

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私たちはしばらくそこにいた。

目黒くんは黙って私のとなりにいる。

目黒「落ち着いた？」

『うん、もう大丈夫』

目黒「ならよかった」

『…目黒くん、ありがとう。たくさん迷惑かけちゃったね』

目黒「迷惑かけていいだろ。俺たち同期なんだし」

その言葉にうるっとくる。

『目黒くんや゛さ゛し゛い゛〜(泣)』

目黒「なんでまた泣くんだよ；」

『だって〜(泣)』

涙を拭っていると、彼が突然吹き出す。

目黒「ぷっ(笑)」

『へ？』

目黒「お前見てると退屈しねーな(笑)」

『そう？(笑)』

目黒「ずっと一緒にいられたらいいのに」

『…え？』

目黒「───────────お前と」

まさか彼がこんなことを言うなんて意外だった。

少しだけ間を空けて、私は笑う。

『なに急に、まさか目黒くん酔ってる？(笑)』

彼はガードレールのポールに寄りかかる。

目黒「…かもな(笑)」

私も彼のとなりで同じ体勢になる。

『でも、私もそうだよ。こんなにいい仲間に出会えてよかった(笑)』

彼は微笑み、歩き出す。

目黒「そろそろ戻るか」

『よーし！2軒目行こう！2軒目！(笑)』

私は彼の肩に腕を回す。

目黒「やめろ、他の人が見たら勘違いされるだろ；」

『ごめんって(笑)』

ちょうどお店から同期たちが出てきた。

彼らは私たちに何も聞かず、2軒目に誘う。

風のにおいが変わった。

夏の終わりを感じる。

この日のことを、私は忘れないだろう。

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