特別 ページ31
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昼時はどこも混んでいる。
今日は社員食堂にしようと向かう。
座る場所を探していると、食事中の目黒を見つけた。
渡辺「ここ、いい?」
目黒「どうぞ」
俺は彼の向かい側に座り、サラダにフォークを刺す。
渡辺「いつも1人で食ってんの?」
目黒「まぁ、そうっすね。たまにAと食べたりしますけど」
その名前を聞き、俺はサラダを一口食べた後で言う。
渡辺「…お前さぁ、どう思う?」
目黒「何がですか?」
渡辺「ふっかとA」
目黒「どうって、別になんとも」
渡辺「ふっかはどうか知らねーが、Aはふっかのこと、」
目黒「考えすぎっすよ」
彼は俺が言い切る前に遮る。
渡辺「…お前は?」
目黒「俺?」
渡辺「ただの同期にしちゃ、仲良いよな」
目黒「そういうのいいですって」
渡辺「はぐらかすなよ」
目黒「じゃあハッキリ言います。ただの同期です」
渡辺「ふーん」
目黒「渡辺さんこそ、よくAを連れ回してますよね」
渡辺「は?俺が?」
目黒「この前も書類届けるだけなのに連れ出してましたよね」
渡辺「あれはあいつの息抜きになると思って、」
目黒「へー、他の女の子にそういう気遣いしてるの見たことないんですが」
渡辺「お前は俺を普段からずっと見てんのか?」
目黒「いえ、イメージですけど」
渡辺「イメージじゃねぇか」
サラダの二口目を食べる俺を、目黒はじっと見ていた。
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作者名:ayane | 作成日時:2021年8月19日 9時