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デザートを食べ終えると、テーブルの上に会計表が置かれた。
『いくらになりましたか?私も出します』
それを手に取ろうとすると、深澤さんが先にパッと取る。
深澤「いいよ。俺が払うから」
『そんなのダメですよ。自分が食べた分だけでも払います』
深澤「だーめ、俺が誘ったんだし、こういうのは先輩が払うもんだろ」
『でも、自分の好きな物を頼んで食べたので、』
深澤「美味しかった?」
『…はい、もちろん』
深澤「ならいいじゃん。とにかくここは俺が払うから(笑)」
彼はそう言うと、席を立った。
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レストランを出て、外を歩く。
『ご馳走様でした』
私は頭を下げる。
深澤「いいっていいって」
ビルが立ち並ぶ街を私はきょろきょろしながら歩いている。
『やっぱり都会はすごいですね。夜も明るい』
深澤「そっか、Aさんの地元だとなかなかこんな景色は見られないのか」
『はい。今でも"私ってこんな都会で働いてるんだなあ"って感動したりして(笑)』
深澤「はは、感動か〜、そんなこと考えたこともねぇな(笑)」
そうか、彼は都会の人だった。
物腰が柔らかくて、人に慣れている。
都会の人はみんなこんな人なのかな。
そうでもないか、と考えていると、深澤さんが立ち止まって言う。
深澤「これからどうする?」
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作者名:ayane | 作成日時:2021年8月19日 9時