桜が舞う頃、君は。４ (ページ10)

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宮舘「…鷹揚会にそんな権限があるとは聞いたことがありませんが」

深澤「皆さんはご存知ないでしょう。ですが、警察上層部の方々は承知の上かと」

そのとき、背後に気配がした。

幹部「そういうことです」

『…！？』

いつの間にか私たちを鷹揚会の幹部たちが囲んでいたのだ。

幹部「彼らは私たちが連行しますので、警察の方にはお引き取り願いたい」

岩本「…っ」

宮舘さんは渡辺さんを見る。

宮舘「翔太…！」

佐久間「かなりまずい状況だ」

『彼を一刻も早く治療せねばなりませんので、失礼します』

岩本「ちょっと待っ…」

深澤「時間がない。失礼」

深澤さんが風を起こし、私たちはそれに乗って移動した。

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鷹揚会に着いたあと、阿部くんと目黒さんは拘束され、収容された。

そしてラウールくんもまた、同じく収容されようとしていた。

私は幹部に詰める。

『彼は未成年です。鷹揚会の規定として、未成年は収容できないはずです』

幹部「だが、奴は何人殺したと思ってる？収容すべきだ」

『いいえ、なりません』

幹部「ならばどうするというのだ？」

『"白雪"が預かります』

幹部「なんだと？」

幹部「妖狐のときのようにまた面倒を見るつもりか」

『…お願いします』

私は深々と頭を下げる。

幹部「頭を下げたところで無理だ」

『誰がどう言おうと、私は彼を"白雪"の屋敷に連れて帰ります』

幹部「…わかった。なら条件がある」

『条件…？』

幹部「"白雪"には、"ある任務"を受けてもらうが、いいな？」

ある任務…？

しかし、迷っている暇はない。

『…わかりました』

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