桜が舞う頃、君は。４ (ページ30)

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俺は2人が気になり、障子を少し開けて様子を伺う。

Aはぶつぶつとひとりごとを言いながら彼の隊服のサイズを合わせる。

ちょっと距離近くねぇか？

てか、別にAがやらなくなっていいだろ。

そのとき、彼が言う。

目黒「…あの、本当にありがとうございます。ラウールを、守ってくれて」

『私は、彼に普通の幸せな生活を送ってほしい。ただそれだけです』

目黒「…」

『もちろん、目黒さんにも(笑)』

彼はAを見つめる。

だから距離近いんだよ！離れろ！

『何か？』

目黒「…こんなこと言うの、ちょっとあれかもしれないですけど」

『？』

目黒「…なんか、今になってわかります。あの人が、どうしてあなたにこだわったのか」

『あの人って…阿部くん？』

目黒「はい」

『阿部くんが私にこだわる理由って…？』

目黒「あなたが魅力的だからだと思います」

『あ、え…！？；』

Aは困惑しながら彼を見る。

『ほ、本当に…？』

目黒「マジっす」

佐久間「な、ん、だ、あ、い、つ…？」

俺はわなわなと震えながら2人を見ている。

いきなりAに何言ってんだ…！

ラウ「佐久間くん何してるの？」

向井「覗きしてんちゃうか～？」

2人が俺の肩を叩く。

佐久間「お前らはあっち行ってろ！；」

向井「なんでやねん！」

佐久間「バカうるせえって！」

そのとき、パンッと障子が開く。

『さっくんがうるさい』

Aは真顔で俺に言う。

佐久間「わ、悪ぃ…；」

そして再び、障子が閉まった

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