桜が舞う頃、君は。３ (ページ28)

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佐久間「"めめをどうにか傷つけない方法で戦ってくれ"って、康二が俺に言ったんだ」

目黒「どういうつもりだ！殺せ！」

向井「言うたやろ、俺はめめを殺すつもりはあらへん」

目黒「じゃあ、じわじわと痛めつけて生き地獄を味あわせるつもりか」

向井「そんなことせぇへん！俺はただ…ただ、前みたいな優しいめめに戻ってほしくて…！」

目黒「笑わせんな、これが本当の俺だ」

向井「違う！…2人で公園のベンチで話してたときのこと覚えてるやろ…？」

あのときのめめを思い出す。

柔らかな木漏れ日の下で、彼は笑ってた。

目黒「…いちいち覚えてない」

向井「あのとき確かに、めめは俺に心を開いてくれてた」

目黒「…演技に決まってんだろ」

向井「俺はそうは思えへん、だって、」

目黒「鬱陶しいんだよお前…！」

彼は頭を抱えながら言う。

目黒「もう俺に関わるな！俺とお前は敵なんだよ…！」

向井「それでも！それでも俺はめめを敵とは思わん！」

目黒「なん…っでだよ…」

向井「…あの日、俺に見せてくれためめの笑顔は、嘘やとは思えへんから」

目黒「…っ」

俺は手を差し出す。

向井「俺たち…友達、やろ？」

目黒「康二…」

彼が俺に手を伸ばそうとしたとき。

大きな音と共に周りの木が倒れた。

佐久間「なんだ！？」

阿部「…あれ、まだ生きてる」

阿部ちゃんが現れた。

向井「阿部…ちゃん…」

佐久間「翔太！」

彼の近くには、蔓で体を拘束されたしょっぴーがいた。

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