桜が舞う頃、君は。３ (ページ19)

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空を見上げると、日が暮れかけていた。

佐久間「あいつら遅せぇな…」

『…』

まさか…と最悪の事態を考え、私は首を振る。

そのとき、玄関でガタガタと音がした。

私たちが玄関に向かうと、無数の光る矢が体に刺さったままの深澤さんが倒れていた。

佐久間「ふっか！」

『深澤さん！』

さっくんは式神に指示をする。

佐久間「医療班を呼べ！早く！」

私は彼の応急処置をする。

出血だけでも止めないと…！

深澤「あ～…いってー…若いやつは手加減を知らねーよなぁ…」

『深澤さん！喋っちゃダメです！』

深澤「…なんだよ、そんなに焦った顔して…」

『だってこんなに血が…っ』

深澤「Aがそんなに心配してくれるなら、体張った甲斐があるよなぁ…」

あー、脇腹も完全に折れてるわこれ、と彼は言う。

『だから喋っちゃダメですって…！』

彼は虚ろな目で私を見る。

深澤「…どう？俺に惚れちゃったんじゃないの？」

『何言ってんですか…っ！』

すると彼は、笑みを浮かべて言う。

深澤「はは…、ほんとお前って、かわいい、やつ…」

彼はガクッと意識を失う。

『…深澤さん？深澤さんっ！！』

佐久間「おい！ふっか！しっかりしろ！！」

ちょうど戻ってきた渡辺さんと向井さんが言う。

渡辺「なんだこの血は…！ふっか…！？」

向井「ふっかさん！」

『医療班が到着するまで私たちでできることをしましょう！皆さん手伝ってください！』

3人は頷き、必死に深澤さんの治療を行った。

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