桜が舞う頃、君は。 (ページ8)

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彼は佐久間大介。

私の幼なじみで、よく遊び相手になってくれた。

私が一番心を開ける相手でもある。

佐久間「最後に会ったのは地方分隊に配属になる前だったもんな～、あの頃よりちょっと顔つきが変わったな(笑)」

『そうかな？』

渡辺「おい、昔話は別でやれ」

気だるそうに立っているもう一人の男が言う。

渡辺翔太。彼の活躍は耳に入っていたが、今まで関わったことはなかった。

『すみません、』

渡辺「で、新部隊結成するっつって集められたはいいが、頭領はまだかよ」

深澤「頭領ならここにいるぞ」

深澤さんが私の肩を叩きながら言うと、三人は目を見開く。

阿部「…本当に？；」

佐久間「嘘だろおい！？；」

『…私が、頭領です』

渡辺「俺より年下の女が頭領だと？ふざけんな」

深澤「これはもう決定事項だ」

渡辺「そうと聞いてたら俺はこの部隊に入らなかった」

彼は部屋を出ていこうとする。

深澤「なら、鷹揚会に反することになるけどいいのか」

一度立ち止まり、私を睨む。

渡辺「…俺は認めねーぞ」

そして、部屋を出ていった。

佐久間「翔太！どこ行くんだよ！」

渡辺「寝る」

阿部「もうすぐ夕食の時間だよ」

渡辺「いらねえ」

彼は自室へと向かった。

『…』

深澤「ったく、しょうがねー奴だな。部隊はチームワークが大事だってのに」

阿部「そうだよ、仲良くやろう」

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