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俺は庭を眺めながら考えていた。
佐久間「…怪しい」
渡辺「何がだよ」
近くで刀の手入れをしている翔太が言葉を返す。
佐久間「ふっかの奴、怪しくないか？」
渡辺「どんな風に？」
佐久間「妙に冷静なところがあるし、何考えてるかわかんねーっていうか」
鷹揚会の幹部だけあって、ふっかの実力は俺らよりも上で頭も切れる。
あいつに常に見張られてる感じがするし、何か思惑がありそうな雰囲気が余計に怪しい。
渡辺「確かに敵に回したら厄介かもな」
佐久間「それに…Aと一緒に行動しすぎだし」
渡辺「結局そこかよ」
佐久間「いつも何をするにもAにくっついてんだぞ！？」
今日だって、2人は女郎蜘蛛の報告で鷹揚会に行っている。
渡辺「実質、この部隊のナンバー2はふっかなんだから仕方ねーだろ」
佐久間「だいたい、Aに触りすぎなんだよな。女たらしかよ」
渡辺「お前だって女郎蜘蛛の件でAが怪我して寝込んだとき一晩中あいつの汗拭ってやったりしてたんだろ」
佐久間「それは…いや、なんでもない」
この話はやめだ、と言おうとしたとき、翔太が言う。
渡辺「お前さ、Aのこと好きなの？」
佐久間「ちっ…違うだろ！なんでそうなるんだよ！俺はただ、幼なじみとしてAが心配なだけで…！；」
渡辺「本当にそうか？」
佐久間「あ、ああ！本当だよ！；」
うわ、なんでこんなに焦ってんだ俺。
渡辺「ま、俺にはどうでもいいけど。ただ、ふっかにはいろんな意味で気をつけた方がいいってことだな」
佐久間「…」
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作者名：ayane
| 作成日時：2021年3月20日 10時
