桜が舞う頃、君は。 (ページ32)

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さっくんは岩本さんを助け出す。

佐久間「気を失ってはいるが無事だ！」

『よかっ、た…』

私はガクッと膝をつく。

向井「ご主人様の血が止まらへん！」

佐久間「早く屋敷に戻って阿部ちゃんに治療してもらわねーと！康二は彼を頼む！」

向井「よっしゃ！」

宮舘「俺も手伝う」

向井「よろしく頼んます！」

2人は岩本さんを担ぎ、さっくんは私を背負う。

佐久間「Aしっかりしろ！今から屋敷に戻るからな！」

『ごめんね…迷惑、かけて…』

佐久間「何言ってんだ！迷惑なんて思ってねえよ！」

『うん…』

ふと思った。

彼の背中…こんなに広かったっけ…

なんだか、不思議な気分…

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屋敷に戻る。

阿部「おかえり…ってAちゃん！？」

佐久間「阿部ちゃん！Aの治療を！」

阿部「わかった！ここに寝かせて！」

渡辺さんは岩本さんを見て言う。

渡辺「おい、なんだ"それ"は」

向井「女郎蜘蛛に襲われて、気を失っとるだけや。命に別状はあらへん」

深澤「女郎蜘蛛だと…？どうしてそんな場所に…」

阿部「刑事さんもここで休んでいってください」

宮舘「俺も、ですか？」

佐久間「今日はもう遅いから、一晩泊まってってくれ」

宮舘「…では、お言葉に甘えて」

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