桜が舞う頃、君は。 (ページ13)

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翌日。

私と深澤さんは鷹揚会に向かった。

『彼が半妖ということは、人間と妖のあいだに生まれた…』

深澤「ああ」

向井「せやから、昨夜のことは記憶にあらへんねん！」

大きな声が聞こえ、その場所に向かう。

そこには、幹部たちと拘束された妖狐の男性がいた。

幹部「どうしてあの場所にいた？」

向井「…こっちに来たら、なにか変わるかもしれへんって…」

関西弁…？出身は関西なのか…？

向井「あの森に行ったら、いきなり体の中が変な感じがして、そこから意識が無くなった」

確かにあの森…どこか変だった。

幹部「そして人間を襲ったんだな」

向井「人間を襲った…？」

幹部「しらばっくれるな！お前が襲ったんだろ！」

向井「ほんまに覚えてへんねん！嘘ちゃう！」

彼は嘘をついていない。

昨夜の彼は、意識が朦朧として苦しそうだった。

無意識の状態で私たちを襲っていたと考えられる。

『彼はこれからどうなるんです…？』

深澤「どうって…一生檻の中かもな」

『そんな…！』

私は前に出る。

深澤「おい、待て」

『皆さん、彼は嘘をついていません』

向井「…！」

幹部「根拠はあるのかね？」

『私が見て、そう判断しただけなのでありません。ですが、』

幹部「なら口出しするな」

『こんな風に拘束して問い詰めるのは間違ってます！』

幹部「じゃあ、君ならどうする？」

『彼を、白雪の隊員に迎え入れます』

向井「え…？」

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