君と私とチョコレート。２

＊ ページ33

＊


『ちょ、照…』


いとこ「え、あ、そうなんだ；」


岩本「もちろん、結婚を前提に」


『え…』


思わず彼を見る。


その表情は真剣だった。


岩本「Aさんが持っている交通安全のお守りの話、聞きました」


叔母「あれは私が渡したものなの」


彼は頷く。


岩本「そのときに、Aさんは今までとても大切に守られてきたんだと思いました」


彼は静かに、はっきりと話す。


そして、真っ直ぐな目で言う。


岩本「──────────これからは、俺が、Aさんを守ります」


『照…っ』


まさか、彼が、そう言ってくれるなんて。


叔父「…岩本さん、だったかな」


叔父がむくりと起き上がる。


岩本「…はい」


叔母「あなた、起きてたの？」


叔父「ああ。少し前からな」


彼は座り直して、照に言う。


叔父「Aを、どうか頼んだよ」


『おじさん…っ』


岩本「はい…っ」


叔母「彼、いい人ね(笑)」


叔母はコソッと私に言う。


『はい、とても(笑)』


・


・


・


・


いとこ「おじゃましました〜(笑)」


叔父「たまには、帰ってきなさい」


『はい(笑)』


叔母がA、と私を呼ぶ。


叔母「幸せになるのよ(笑)」


『はい…っ(笑)』


3人はその場をあとにした。


私はハァ、と体の力が抜ける。


『一時はどうなることかと…；』


岩本「お疲れ(笑)」


彼はそう言って私の背中をポンポン、と叩いた。


＊

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