となりの翔太くん。 (ページ15)

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ラウ「Aちゃんが元カノ！？」

渡辺「ああ」

ラウ「え～、もうちょっと早く教えてよ～」

渡辺「お前がまさかAを連れてくるなんて思わなかったからな」

ラウ「もしかしてここに引っ越してきたのもAちゃんを追って？」

渡辺「んなわけあるか。本当に偶然だったんだよ」

ラウ「だからか～、ちょっと2人がぎこちないなと思ってたんだよね」

渡辺「…別れてから、全然会ってなかったからな」

ラウ「わかった、しょっぴーがフったんでしょ。どうせ取っかえ引っかえしてたんだ」

渡辺「…」

ラウ「ねぇ、Aちゃんのどこがよかったの？」

渡辺「は？」

ラウ「チューとかした？(笑)」

渡辺「子どもがそんな話すんな」

ラウ「僕もう17だよ」

渡辺「じゅうぶん子どもだろ」

ラウールは頬を膨らませた。

渡辺「もうこの話は終わりだ。お前も早く帰れよ、母さんが心配すんぞ」

ラウ「…わかってるよ」

…彼女のどこがよかったかなんて、言い出したらキリがない。

いつもつるんでた女友達とは違っていて、真面目で、勉強ができて、笑った顔がまるで花が咲いたようで。

その澄んだ声で"翔太くん"、と呼ばれるたび、胸が高鳴った。

でも、その幸せも、Aも…

全部俺が壊した────────────

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