メロンソーダとマーマレード【abkj】 (ページ38)

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夢ページ38

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こーじが来て、私のとなりに座る。

向井「さっきめめと何話してたん？」

『こーじと目黒くんが仲良くなったきっかけ(笑)』

向井「じゃあ俺がカメラマンの付き人やってんのも聞いた？」

『うん』

向井「俺、昔からカメラマンになりたかってん。でも、周りには俺よりセンスが良くて上手い人がたくさんおった」

彼は少し俯く。

向井「"お前には無理"って大人に言われたこともあったな。あれはショックやったわ」

『こーじ…』

向井「だから大学も文学部を選んで、上京した。でもやっぱりカメラマンの夢は諦めきれんかった」

『…』

向井「今は付き人で、スタジオの雑用のアルバイトやけど、いつか絶対にプロのカメラマンになるって決めてんねん(笑)」

彼は笑って、夕日を見た。

向井「まぁ、まだまだプロには程遠いんやけどな(笑)」

『…なれるよ！』

向井「え？」

『こーじなら絶対プロのカメラマンになれる！だってセンスも良いし、上手だもん！』

向井「A…」

『私、こーじが撮る写真大好きだもん！だからっ…』

私は熱くなりすぎて、なぜか涙が零れた。

『だからっ…絶対諦めちゃダメだよ…！』

涙を拭った私の頭を彼はそっと撫でる。

向井「ありがとうな(笑)」

そう言って優しく笑った彼を見て、私は少しだけ、ドキッとした。

＊