メロンソーダとマーマレード【abkj】 (ページ2)

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新しい季節ページ2

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桜の花びらが舞う頃。

大学二年生になった私は、キャンパス内を歩いていた。

そして、見覚えのある背中を見つけ、私は思わず駆け寄った。

『阿部先輩！』

その人は振り向き、私を見て微笑んだ。

阿部「Aちゃん、こんにちは(笑)」

彼は阿部亮平。

────────────私の、好きな人。

阿部「二年生になったんだっけ？」

『はい。阿部先輩は大学院に進学でしたよね(笑)』

阿部「うん。講義もあるし、去年とそう変わらないんだけどね(笑)」

そして突然思い出したように、あ、そうだ、と彼が言う。

阿部「二年生の春学期は大塚先生の実験があるよね？俺、その実験にTAとして入るからよろしくね(笑)」

『本当ですか！？(笑)』

阿部「うん、だからしばらくは毎週会えるね(笑)」

彼は笑顔でドキッとすることを言う。

もちろん、彼の言葉には深い意味などない。

阿部「じゃ、俺行くね(笑)」

またね、と手を振り歩き出した彼に私は軽くお辞儀をする。

頭を上げ、前髪を指で整えながら彼の背中を見つめる。

『好きだなぁ…』

と、ぼそっと呟いた。

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