４１＝決断 ページ41
遠くにいる兄さんを見上げて
従いたく無いと目を逸らさず首を横に振るが
機械のように動じない兄と…
その隣にいるA。
兄さんを尊敬していた、
今日は本当のサッカーを出来たのに、兄さんはそれを見て何も感じなかった、伝わらなかった、
同じ気持ちだったはずのチームメイトは、そんな兄さんに従った
応援していると、言ってくれた事が嬉しかったのに、
彼女も…、
Aも、オリオン側だった。
拳を固く握りしめて爪を立てながら限りない悔やみと不満を覚え
「…ｯうああああああああああああああああああああ！！！」
憤怒の雄叫びをあげた。
「───…ｯ、」
フロイ、ごめんない、ごめんなさい…っ
辛そうな彼を見て、激しい自責の念が襲ってくる。彼の叫びがそのまま心臓を抉る。
震える瞳で、そっとベルナルド様を盗み見れば
心の奥が冷え冷えしてしまうほどの嘲笑を浮かべて
スタジアムを…フロイを見下ろしていた。
「ｯ…！」
フロイを見て、何とも思わないの…、？
今まで感じた事の無い底知れぬ恐怖を感じて、逃げるように目を固く瞑った。
彼の沈黙が見えない矢のように体に突き刺さっていく。
「(怖い…ベルナルド様の目が、感じる空気が、全部、怖い…っ、)」
フロイの目は、こんなに怖くない…っ、
…けれ、ど…。
フロイは嫌がるけど…、これで、引き分けを回避出来ればオリオンの意思通りに…
イリーナ様の機嫌は損なわれない。
「っ……！」
けど、見ていられない…！
自分がした事からも、
ベルナルド様からも、
目の前のフロイが苦しんでいる試合からも、
目を背けて、固く目を閉ざして、
『──ん！？どうしたのでしょうか、フロイ・ギリカナンが急にポジションを離れているようです』
「！？」
なん、で…
『これは一体どう言う事でしょうか！ロシア代表キャプテンのフロイと、チームの司令塔であるヴィクトールが揃ってフィールドを去っていきます！』
『不可解ですね、負傷による退場では無いようですが──』
落ち着いて考えなさい天兎A、
オリオンの力を使った今、もう後には引き返せない
フロイが退場してしまったら、
オリオンに逆らったら、
正式に敵対し、
二度と、私はフロイの隣にいる事が出来なくなってしまう───
だから引き止めるのよ
オリオンに従うように
「…ｯ！！」
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露図夢(プロフ) - ･:*+.\(( ^^ ))/.:+さん» 更新停止表示になってましたか…！！それでも読んでくれて感激です…！！年末になるにつれて忙しくなりそうなので、遅い更新ペースですが読みに来てくれたら嬉しいです！ (2021年9月20日 19時) (
レス) id: b186ec5ac1 (このIDを非表示/違反報告)
･:*+.\(( ^^ ))/.:+ - 更新停止中でも読めるとこまで読んでみようとして正解でした！更新、できたらお願いします！ (2021年9月12日 19時) (レス) id: 98cc6c3041 (このIDを非表示/違反報告)
露図夢(プロフ) - ルミカさん» いつでもコメントして頂いていいですよ！とても嬉しいです！ありがとうございます！！ (2021年2月21日 12時) (レス) id: 16d9d2f0e9 (このIDを非表示/違反報告)
ルミカ - フロイくんがめちゃめちゃかっこ可愛く書かれてて，とにかくめっちゃ面白くて最高です！！（いきなりコメしてすみません）応援してます！頑張ってください！！ (2021年2月18日 8時) (レス) id: 5a1a3bf3cb (このIDを非表示/違反報告)
露図夢(プロフ) - みっちゃんさん» きてくれたんですね！ありがとうございます！頑張りま〜す！！ (2020年10月26日 13時) (レス) id: b186ec5ac1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：露図夢 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/rozumu31/
作成日時：2020年10月25日 20時
