二 対 一 ページ29
「それで おじさまとお姉さんはどうなさるの?」
四人のうち異能力を持つ二人が捕まり、残りは私と男の二人と云う半分の人数となってしまった。モンゴメリは私達の方をクルリと振り返り、コテンと可愛らしく首を横に傾げる。
「おじさまの言葉のおかげで、虎の彼に逃げられずにすんだわ。だから感謝の印に見逃してあげてもいいわよ」
「.........」
ペラペラ ペラペラ 本当に良く喋る
会話が先刻から途切れる気配が無い、と云うより彼女一人が一方的に話しているだけの状態だ。私も男も何も言わないし、抑口を挟める隙がない。
「どうせ捕まえる指示のない こきたない中年とお姉さんの二人見逃したって、フィッツジェラルドさんは怒ったりしないもの。それとも____」
言葉を途中で止め、口の端を上げたモンゴメリはアンと共に私達に向かって近づいて来る。
「お二人がアンに捕まった時の、絶望した顔を見てみようかしら」
否、それは無理よ。
この人を捕まえる事なんて、出来る訳がない。
其れだけは、はっきりと断言しておこう。
アンの巨大な手が、ゆっくりゆっくり伸ばされた。捕まって仕舞えば二人とも一貫の終わりなのは間違いないのだが、その心配は無用。
少なくとも彼だけは捕まる心配がない、逃げるべきなのは私のみだ。そう考え、私は一歩足を下げる、だが__突然身体を引き寄せられた。男が片手で私の肩を
「私から離れてはいけないよ」
「...命令はしないで頂けます?」
御免ね、と苦笑する彼は
「私達を捕まえる、か......___試すかね?」
凍りつくような感覚に襲われた。
相手は何もしていないのに、モンゴメリは愚かアンさえも、動けなくなってしまう。
ゾワっと身の毛がよだつ【
「無理だな。何故なら君は既に敗けている」
見るといい
指をさした方にあったのは、先程人虎を閉じ込めた人質達のいる扉だった。
すると、扉がユラリと揺れ目を疑うような光景が広がった。
「......なっ!?」
「どうして____ドアは確かに閉まったはずなのに!」
アンに捕まった筈の人虎が、腕と脚を虎に変えて無数の手に腕力だけで抵抗をしていた。
「君の見落は一つ.........この闘いは
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ミサぽん(プロフ) - カエデさん» コメント有難うございます! いやいや、そんな......羨ましいだなんて、もっと上手くなりたいと思っている位ですよ、ですけど 有難うございます!嬉しいですっ (2019年7月7日 17時) (レス) id: ec52e47c5d (このIDを非表示/違反報告)
カエデ - こんにちは。読ませて頂きました。ミサぽんさんって絵がお上手なんですね!羨ましいです! (2019年7月7日 16時) (レス) id: 611e70016f (このIDを非表示/違反報告)
ミサぽん(プロフ) - 夜宵 ―ヤヨイ―さん» コメント有難うございます!成る可く早い内に、続編を作成します。いつも読んでくださり、感謝感激です! (2019年6月16日 9時) (レス) id: ec52e47c5d (このIDを非表示/違反報告)
夜宵 ―ヤヨイ― - こんにちは。引き続き続編も楽しみにしております!笑 (2019年6月16日 9時) (レス) id: 03eb66dcd7 (このIDを非表示/違反報告)
ミサぽん(プロフ) - 夜宵 ―ヤヨイ―さん» 初めまして!いつも!? え、え、有難うございますっ 楽しく!?...嬉しくて涙が出てしまいます。これからも更新、頑張っていきますね!感想、有難うございます。 (2019年6月9日 22時) (レス) id: ec52e47c5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミサぽん | 作成日時:2019年5月27日 11時