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――数分後。
『――ところで、なんであんなところで絡まれてたの？』
大分日も暮れてきて、夕焼けが街を赤く染め始めている頃――。
米花町のとある公園のベンチでは、小さな少女に手当てを受けている二人の少年の姿があった。
景光の手当てが終わり、零の手当てをしていたAが零を覗き込むように聞き出すと、少し顔を赤く染めた零が顔を伏せながら口を開いた。
零「あいつら、僕の髪の色が変だとか言ってからかってくるんだ。
僕は日本で生まれた日本人なのに……」
『――ってことは、ゼロはもしかしてハーフ？』
零「なんだよ！お前もあいつらと同じように僕をからかうのか！？」
景「ちょ、ちょっとゼロ……！Aちゃんがそんなことするわけ――」
――そんなことするわけない。
景光がそう言いかけたその時だった。
『――しないよ』
零景「「！」」
Aは手当てをする手を止めずにそう呟いた。
その目はとてもまっすぐなもので、二人もそれが嘘だとは思えなかった。
すると今度は手を止めて、零の目をまっすぐと見た。
『じゃあ仮に聞くけど……
二人は私の"髪"や"左右色が違う目"を見て
「怖い」――とか、「気持ち悪い」――とか、「お化けみたいだ」――とか……
「ハーフやクォーターだから仲間じゃない」――とか！そんなこと一回でも思ったの！？』
零「え……」
そう聞かれた時、零はふと思った。
助けてもらった時はあまりにも突然すぎて、今は助けてくれた恩があって、そんなこと考えられなかった。寧ろ、気にならなかったのだ。
――この少女 も自分と同じなんだな……。
零はそう思った。
零「――うぅん。思ってないよ」
景「僕も思ってないよ、Aちゃん。
いつもゼロといるからかな。君の気持ち少しわかるような気がするもん」
『でしょっ？だったら、私だってそんなこと思わないよ。
――人間なんて、皮をひん剥けばみんな同じ血と肉の塊……
その証拠に、どんな人種もみーんな同じ、赤い血が流れてるでしょ？』
零「――っ！！」
Aのその一言が、零の一つの思い出を思い出させた。
それは、突然消えてしまった
大好きだった女性 との思い出。
しかし、それをどうしてAが知っているのか……
――それは、数年前のとある出来事が教えてくれる……。
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FILE 12 ページ14
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『――ところで、なんであんなところで絡まれてたの？』
大分日も暮れてきて、夕焼けが街を赤く染め始めている頃――。
米花町のとある公園のベンチでは、小さな少女に手当てを受けている二人の少年の姿があった。
景光の手当てが終わり、零の手当てをしていたAが零を覗き込むように聞き出すと、少し顔を赤く染めた零が顔を伏せながら口を開いた。
零「あいつら、僕の髪の色が変だとか言ってからかってくるんだ。
僕は日本で生まれた日本人なのに……」
『――ってことは、ゼロはもしかしてハーフ？』
零「なんだよ！お前もあいつらと同じように僕をからかうのか！？」
景「ちょ、ちょっとゼロ……！Aちゃんがそんなことするわけ――」
――そんなことするわけない。
景光がそう言いかけたその時だった。
『――しないよ』
零景「「！」」
Aは手当てをする手を止めずにそう呟いた。
その目はとてもまっすぐなもので、二人もそれが嘘だとは思えなかった。
すると今度は手を止めて、零の目をまっすぐと見た。
『じゃあ仮に聞くけど……
二人は私の"髪"や"左右色が違う目"を見て
「怖い」――とか、「気持ち悪い」――とか、「お化けみたいだ」――とか……
「ハーフやクォーターだから仲間じゃない」――とか！そんなこと一回でも思ったの！？』
零「え……」
そう聞かれた時、零はふと思った。
助けてもらった時はあまりにも突然すぎて、今は助けてくれた恩があって、そんなこと考えられなかった。寧ろ、気にならなかったのだ。
――この
零はそう思った。
零「――うぅん。思ってないよ」
景「僕も思ってないよ、Aちゃん。
いつもゼロといるからかな。君の気持ち少しわかるような気がするもん」
『でしょっ？だったら、私だってそんなこと思わないよ。
――人間なんて、皮をひん剥けばみんな同じ血と肉の塊……
その証拠に、どんな人種もみーんな同じ、赤い血が流れてるでしょ？』
零「――っ！！」
Aのその一言が、零の一つの思い出を思い出させた。
それは、突然消えてしまった
大好きだった
しかし、それをどうしてAが知っているのか……
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如月雪＠ゆっきー(プロフ) - 雷鴉．Nさん» 素敵な感想ありがとうございます！黒鉄の魚影まだやってたんですね〜知らなかったです…！ (8月22日 18時) (
レス) id: 6abcd13843 (このIDを非表示/違反報告)
雷鴉．N - 黒鉄の魚影やっと見ました！ 今までやってるのに驚きです。可愛かった。この作品も最高です！ (8月22日 15時) (レス) @page36 id: 37dd88ffaf (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(プロフ) - いえいえ！寧ろ為でも大丈夫ですし、こっちがお礼言いたいくらいです！本当にありがとうございます！これからも宜しくお願いします！ (2023年1月21日 11時) (レス) id: 307fefcaba (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(プロフ) - まみこさん» お名前載せても大丈夫でしたか？ (2023年1月21日 10時) (レス) id: 307fefcaba (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(プロフ) - なんとか載せられました！本当にありがとうございます！！ (2023年1月21日 10時) (レス) @page32 id: 307fefcaba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆっきー | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/0212akiha12/
作成日時：2022年12月5日 23時
