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静かな時間を ページ37
「...」
Aは自室のソファに座り、エースの首飾りの欠片を眺めていた
綺麗な紅の珠が部屋の照明に照らされキラキラと光る
そこへ手術を終えたローが部屋へ戻ってきた
「...2人は？」
ﾛｰ「手は尽くした。後はあいつらの悪運次第だ。」
ドサッとAの横に腰掛けたローの重みでソファが大きく沈み込む
何時間にも及ぶ大手術を施しさすがに疲れたのか、背もたれに長い腕を回して天井を見つめるロー
「お疲れ様。少し休んだら？」
ローの頬に片方の手を添え声をかけると、心地よさそうに顔を擦り寄せてきた
その姿がとても艶めかしく急に羞恥心を感じたAは添えていた手を下ろしてしまった
「...珈琲でも飲む？」
悟られないようにソファから立ち上がるとローはAの腕を掴んで引き止めた
ﾛｰ「ここに居ろ。」
「...」
Aが再び横に座るとローは彼女もたれかかる
脱力したローの身体の重みに耐えきれず2人でソファに倒れ込む
ﾛｰ「悪ぃ...暫くこのままで居させてくれ...凄く...疲れたんだ...」
Aの胸に頭を置いて歯切れ悪く話すローに本当に疲れているのだと思った
「...了解。船長。」
ローをギュッと抱きしめるA
今だけは彼を静かに眠らせてあげて欲しいと心の中で願った
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作者名：ゆんゆ | 作成日時：2016年10月3日 20時
