3話 ページ3
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いつの間に眠ってしまったようだ。
目が覚めると外は暗くなっていた。
時計を見ると19時を指している。
少しだけ下校時間を過ぎているではないか。
早く帰らないと。
急いで起き上がり、帰る準備をしているとふと思い出した。
『プール……』
今なら誰も居ないんじゃないか。
バレないんじゃないか。
そう思うといても立ってもいられなかった。
制服のまま着替えず外へ飛び出した。
校舎を出ると辺りはすっかり真っ暗になっていた。
こんな時間まで学校に残っていたのは初めてだった。
ドキドキしながらプールへ向かう。
まだ間に合うはずだ。
プールに着くと、案の定そこに人はおらず貸切状態だった。
靴を脱ぎ、スカートの下を捲って足をつけるとひんやりとしていて心地よかった。
冷たい水の中でゆっくりと手足を動かす。
久しぶりに水の感触を感じた気がして嬉しかった。
やっぱりこの感覚が1番落ち着く。
そして、そのまま私はプールに飛び込んだ。
『ふっ、あははは！』
思わず笑みがこぼれた。
息が続く限りクロールで泳ぎ続けた。
途中で息継ぎのために水面から顔を出すと、月明かりが水面を照らしていてとても綺麗だった。
しばらくすると息がきれてきて苦しくなる。
それでも私は、構わずに水を掻き分けた。
しばらくすると、だんだん意識がなくなっていくのを感じる。
このまま死ぬのもいいかもな。
そう思った瞬間、急に苦しくなり口から空気が大量に漏れた。
ゴボッという音と共に大量の水が入ってくる。
苦しい……
息ができない……
でも、不思議と嫌な感じはしなかった。
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作者名：おふとん天使 | 作成日時：2023年7月11日 8時
