寡黙な保健医と同僚 ページ47
．
クルーウェル「A、ちょっと話があるんだが。出てきてくれるか？」
すっかり夜も更け、教師陣も教員寮でゆっくりしている頃。
コンコン、とノックの音と共にクルーウェル先生の声が聞こえた。
丁度お風呂上りでまだタオルを肩にかけたままだったが、待たせるのも悪いと思い扉を開けた。
「･･･お待たせしました。」
クルーウェル「ん･･･あぁ･･･？！お前っ！なんて恰好で？！」
「･･･？」
私が出てくるまでの間なにかの書類を見ていた先生が顔を上げて何故か声を荒げた。
なにか不快にさせてしまっただろうか。
クルーウェル「髪が濡れているじゃないか！全く。」
「わ･･･。」
肩にかけていたタオルを奪い取られそのまま乱雑に頭を拭かれる。
流石男の人の力と言うべきか、クルーウェル先生が手を動かすたびにぐわんぐわんと自分の頭も揺れる。このままずっとこうされていたら酔ってしまいそうだ。
クルーウェル「はぁ･･･お前は隠しているとはいえ女だろう。もう少し自覚を持ってくれ。」
やっと頭を拭く手が止まったと思ったら今度は重い溜息をつかれた。
･･･そういえば、クルーウェル先生には女だってバレてたんだっけか。今思い出した。
「･･･で、聞きたいこととは？」
クルーウェル「あぁ、そうだったな。この薬草についてなんだが･･･。」
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
クルーウェル「助かった。こんな夜更けにすまなかったな。」
「いえ。･･･もしかしてずっと調合とかして？」
クルーウェル「まあな。気付いたらこんな時間になっていた。」
「･･･何か作りましょうか。」
クルーウェル「お前がか？」
「馬鹿にしてますか。」
クルーウェル先生を少し睨むと悪い、ついな、と微笑まれた。
･･･無駄にカッコいいな。よし、許す。
「･･･中、どうぞ。」
クルーウェル「あぁ。」
クルーウェル先生をソファに案内しお風呂に入る前に少しだけ作っていた一人前の夕食に
もう一人前分の材料を加える。
キッチンから少しだけ見えるクルーウェル先生を横目に料理を進めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 672人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「愛され」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いくら - こ、こういう小説大好物←なんです！！更新待ってます！ (2020年9月24日 7時) (
レス) id: 16c4d9d785 (このIDを非表示/違反報告)
秀華 - 天の河さん» 読んだ瞬間思わず変な声でました。ありがとうございます！精一杯頑張らせて頂きますっ！！ (2020年9月22日 9時) (レス) id: 8af3d762c4 (このIDを非表示/違反報告)
天の河 - ではではレオナさんで。レ「…ふん。俺がわざわざ見てやったんだ、感謝しろよ。…まあ、悪くはない。これからも精々頑張れよ」(大丈夫か？)更新頑張ってください！ (2020年9月22日 2時) (レス) id: cb69af0fdb (このIDを非表示/違反報告)
秀華 - ひめスカーレットさん» リクエストありがとうございます。トレイ君も応援ありがとうございます（笑）頑張って書いてみますね。 (2020年9月21日 7時) (レス) id: b55aa60691 (このIDを非表示/違反報告)
ひめスカーレット(プロフ) - 秀華さん» リクエストで「夢主が幼児化」と「グレートセブンといた頃の思い出」を書いて欲しいです！トレイ「ほどほどが一番だからな。秀華だったか？頑張れよ」トレイの口調が出来るか出来ないか微妙。間違ってたらすみません。これからも頑張ってください (2020年9月20日 22時) (レス) id: b3971a6534 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：秀華 | 作者ホームページ：http://marenvil1220@gmail.com
作成日時：2020年9月6日 18時
